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女子W杯が6月に迫る
なでしこリーグの注目点。
~4月29日開幕プレビュー~ 

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河崎三行

河崎三行Sangyo Kawasaki

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posted2011/04/28 06:00

女子W杯が6月に迫るなでしこリーグの注目点。~4月29日開幕プレビュー~<Number Web> photograph by KYODO

移籍したINAC神戸でミニゲームに励む澤。今年のドイツ大会でW杯5回目の出場となる

 東日本大震災の影響で延期されていた日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)は、4月29日に開幕する。

 本拠地のJヴィレッジが使用できない東京電力女子サッカー部マリーゼは、今季の参加を辞退。また延期分のカードを実施するため、リーグカップ戦は中止されることとなった。これまでとは様相が違う今季のなでしこリーグだが、6月から9月にかけて女子W杯とロンドン五輪アジア予選が控えており、実はいつになく見どころ満載のシーズンでもある。

INAC神戸レオネッサの前に立ちはだかるのは、浦和か日テレか。

 まずは優勝争い。多くの人が認める筆頭候補が、ケタ外れの補強を行なったINAC神戸レオネッサである。もともと昨季の全日本女子選手権を制した力を持つチームに、日テレ・ベレーザから澤穂希、大野忍、近賀ゆかりといったなでしこジャパンの主力が加入。所属選手全員がサッカーだけに打ち込める、リーグ唯一の実質的なプロ環境も持っている。焦点はI神戸が優勝できるかではなく、彼女たちがいかなる質のサッカーでどれほど独走できるかにあるとさえ言える。

 だが単純な戦力の足し算だけで結果を弾き出せるわけではないのが、チームスポーツの奥深いところ。ベテランと若手が融合した高い組織力を誇る浦和レッズレディース、依然としてテクニシャン揃いで勝ち方を知っている日テレあたりがI神戸の前に立ちはだかる可能性も、まったくないわけではない。

岩渕真奈ら若手がなでしこジャパンに化学反応を起こす!?

  そしてもうひとつ、特にリーグ戦前半では、若手の台頭に注目したい。

 なでしこジャパンがふたつの大きな国際大会で結果を残すには、チームを活性化させる伸び盛りの選手が欲しいところだ。ただ、開幕延期のしわ寄せで、W杯本番までに消化できるリーグ戦はわずか6節。W杯終了後から五輪予選までの期間に至っては、3節が組まれるのみ。アピールするにはあまりに少ない試合数ではあるが、逆にわずかなチャンスを掴める力と運の持ち主でなければ、代表の既存戦力に割って入ることなどできない。

 例えば、ユース年代の女子W杯で世界から絶賛されながら、昨季はリーグ後半にコンディションを崩した岩渕真奈(日テレ)。彼女あたりが本来の輝きを取り戻して代表復帰するようなことになれば、なでしこジャパンに思いも寄らぬ化学反応を起こせるはずだ。

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