第91回全国高校野球選手権大会は、新潟県勢初の決勝進出を果たした日本文理を中京大中京が10対9で下し、43年ぶりの優勝を果たした。
中京大中京の勝因を1つ挙げろと言われたら、迷わず強力打線と答える。
準決勝では3番・河合完治が本塁打1本、三塁打2本を放つ大活躍で花巻東投手陣を粉砕。さらに決勝の日本文理戦では4番・堂林翔太が先制2ランを含む3安打の猛打賞でチームを引っ張り、優勝の原動力になった。
惜しくも準優勝に終わった日本文理の戦いぶりもみごとだった。第1回大会から昨年の第90回大会までの新潟勢の成績は16勝48敗、勝率・250。これは49地区の最下位である。
大会前、日本文理が例年の新潟代表校と何かが違うという話もなく、ほとんどのマスコミが最低のC評価を与えた。
無印だった日本文理の快進撃と菊池雄星というスター選手。
しかし、日本文理は強かった。3回戦までは対戦相手に恵まれたという声が挙がったが、勝ち上がるたびにそういう声は小さくなった。
準決勝ではPL学園、帝京を粉砕した県岐阜商を2対1で下し、決勝では中京大中京を9回2死ランナーなしから四死球を絡めた怒涛の4連打で1点差に詰め寄り、満員の甲子園球場を熱狂させた。この日本文理の快進撃が今大会のハイライトだったことは疑いようもない。
► 【フォトギャラリー】 最後の1アウトまで死闘が続いた決勝戦!
もう1つ重要なファクターが菊池雄星(花巻東)の存在である。大会前からマスコミに大きく取り上げられ、その期待に背くことなく準決勝まで進出してスタンドを沸かせたのは立派である。
準々決勝の明豊戦で背筋痛が発生し、準決勝の中京大中京戦は11球でノックアウトされたが、菊池の存在が各校の投手を奮い立たせ、潜在能力を引き出した。140キロ超えが確認できただけで34人もいたのは、菊池効果以外の何物でもない。
ドラフトにとっては大豊作だったこの夏。
ドラフト的視点で見ると、今大会は豊作と言っていい。菊池、秋山拓巳(西条)、今宮健太(明豊)が揃って150キロ以上のストレートを記録すれば、堂林、国枝頌平(九州国際大付・三塁手)、原口文仁(帝京・捕手)は、バランスの取れた走攻守でチームを上位に押し上げた。
彼らが甲子園で得た財産をプロに持ち越して再び名勝負を演じる。考えただけでもぞくぞくする話ではないか。
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