SCORE CARDBACK NUMBER

ストライクフォースも買収。
UFCの独走が止まらない。
~突然の身売りの真相~ 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

PROFILE

photograph bySusumu Nagao

posted2011/03/29 06:00

ストライクフォースも買収。UFCの独走が止まらない。~突然の身売りの真相~<Number Web> photograph by Susumu Nagao

元アマチュアボクサーのホワイト代表。他団体に対して、辛辣な批判を繰り返す毒舌家だ

 総合格闘技はUFC独占の時代へ。先日、UFCを運営するズッファ社のダナ・ホワイト代表はストライクフォースを買収することを発表した。

 ここ数年、格闘技界はUFCに話題が集中。それに唯一業界No.2のストライクフォースが対抗している格好だった。それだけに今回の買収劇が引き起こした衝撃は大きい。

 UFCが他団体を吸収するのは今回が初めてではない。'05年から1年ごとにWFA、WEC、PRIDEを傘下に組み入れていった。WFAはリョート・マチダら有能なタレントを獲得するための買収だったといわれている。一方、WECの方はWFAとは異なり、UFCの傘下になったあとも軽量級に特化した組織として独自に運営されてきた。正式に統合されたのは昨年秋のことだ。

 PRIDEのその後はいわずもがな。WEC同様、買収当初は独自路線を敷こうとUFCとの対抗戦も計画されたが、あまりにも障害が多すぎたために途中で頓挫している。そうした過去の失敗を踏まえ、ホワイト代表は「UFCとの対抗戦や共同開催の大会を開くことはない」と明言した。一番手と二番手といっても、そのブランド力には大きな差がある。

ストライクフォースの位置付けはサテライトに。

 今後のストライクフォースの位置付けは第2のWEC。UFCへの有望選手の派遣、あるいはUFCをリリースされた選手の受け入れ先として機能していく。つまり、サテライトということだ。ホワイト代表はストライクフォース契約選手の去就についても言及する。

「既存の契約を遵守する。選手たちはストライクフォース所属のままだ」

 現在ストライクフォースはヘビー級のワールドGPを開催中。優勝候補のエメリヤーエンコ・ヒョードルは緒戦(準々決勝)で姿を消したが、対抗のアリスター・オーフレイムやジョシュ・バーネットが出場する残る準々決勝2試合は紆余曲折の末、6月18日に行なわれることに。

 今回突然ストライクフォースが身売りしたのは、ヒョードルの高額なファイトマネーが重荷になったことが最大の原因といわれている。このところ2連敗を喫して最強神話に陰りが出てきたヒョードルは、反UFCの象徴だった。その待遇で団体の屋台骨がグラついてしまったのだとしたら皮肉としかいいようがない。

■関連コラム► 地上最強の男ヒョードルが連敗を喫した真の理由。
► 呑みこまれた“レジェンド”の郷愁。UFCのリアルに屈した山本“KID”。

関連キーワード

ページトップ