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【動画】「鈴木誠也には『気をつけ、休め』だと伝えた」内川聖一が明かした“右打者最高打率.378”のバッティング論《五十嵐亮太とのディープ野球談議》

2024/04/08
五十嵐亮太さんホストのトーク番組は月1回配信。第1回のゲストは内川聖一さん
 五十嵐亮太さんをホストに、ディープな野球談義をお送りする番組「Set Up Baseball」。記念すべき第1回の収録には、ホークスで五十嵐さんとチームメイトだった内川聖一さんをゲストにお迎えしました。約70分のトークは、内川さんのバッティング哲学ともいうべき打撃論を中心に、日米の野球の違いやデータ(数値)をどう捉えるか、など様々な話題を掘り下げました。野球好きはもちろん、バッティング技術向上を目指す老若男女の選手必見です!

「鈴木選手のコーチだという気持ちは全然ないんです」

 番組の前半、鈴木誠也選手の話題が出る中で内川さんはそう自らの心境を明かしました。

 2月、昨年から鈴木選手のパーソナルコーチを務める内川選手がシカゴ・カブスのキャンプに帯同したことが話題になりました。取材でアリゾナキャンプを訪れていた五十嵐さんとも顔を合わせたとのことですが、その後、鈴木選手がオープン戦で6本塁打など絶好調で、開幕後も2本塁打を放つなど好調を維持。3年目のシーズンにはブレイクの予感が漂っています。

 そのため気になってしまうのが内川さんが「何を教えたのか」ということです。

 ただし、内川さんは、現役時代からともにトレーニングをしてきた鈴木選手に何か教えようという気持ちはなく、質問をされたり、「どうですかね?」と感想を聞かれたらアドバイスをするというスタンスで接していたとのこと。

「気をつけ、休め」で打席内で力を抜く

 その中で、何度かやりとりを重ねたのが「力=パワーの入れ方」だという。

「鈴木選手も2年間メジャーでやるなかで、アメリカの野球=パワーという感覚を持っていたのだと思う。アメリカの考えでは、体の動きの中にバットがあるので、どうしても体自体のパワーを重視する。だからこそ、それまで身に着けてきたバッティングの感覚とのズレもあって当然なんです。だから『ちょっとここを緩めたらどう?』と。具体的には、体育の時間にみんながやった<気をつけ、休め>という言葉を使って、力を抜いたらどうか、という話をしました」

 これがどういうことかは、ぜひ内川さんが身振り手振りをつけて解説している動画をご覧になってほしいが、繊細なバッティング感覚について「日本語」で会話ができたことは何か貢献ができたのではないかと、内川さんも感じたそうです。MLBでプレーした経験のある五十嵐さんも同意します。

「同じ野球の言葉でも、英語と日本語ではニュアンスの違いがある。キャンプでそういう話ができるのは絶対に大きい」

 今春のMLBキャンプの現場を、ぞれぞれの立場で見た2人は日米の野球にはいくつかの違いがあると指摘します。バッターの「手首」の使い方、バッティング練習でのピッチャーとの距離や投球間隔。ただし、2人ともその違いを受け入れつつ、それを選手がどう受け入れ、自分が「結果」を出すために工夫するかが大切だという点で一致していました。

内川「野球の技術論は『全部正解』なんです。間違いはない。大事なのはプロセスや方法論ではなく、その選手本人にとっての結果なんです」

五十嵐「周囲から見た『成長の理由』と、本人が考える『理由』が全然違うこともあるからね」

 この話題もそうですが、2人のトークは具体的な選手やそれぞれの経験をもとにしながらも、たびたび現代の野球で必要とされるコーチングとは何か、数値やデータとどう向き合うべきか、という普遍的なテーマに収れんしていきました。

 番組ではほかにも…

●内川さんが仁志敏久さんに教わった「野球を考える」の本当の意味
●打率.378のシーズンに「これだ」と確信した1打席は?
●ペッパーがなぜ大切か? 五十嵐さん「それ中学生で知りたかった!!」
●首位打者争いをする内川さんを救った先輩・鈴木尚典さん
●50歳イチローさんが追い求めている「数値や機械に分析できないもの」
●アラエス、ビシェットというMLB屈指の巧打者が数値を気にしない理由に共感
●五十嵐さんはホークスで同僚になった内川選手に驚いた「スーパーサイヤ人か!」

など、興味深いテーマについて様々な視点から議論が深まり、五十嵐さんが「初回からこんなに面白くて、2回目以降が不安になる(笑)」と不安になるほどの充実度となりました。

   《配信画面は以下に表示されます》

 

◆番組概要
 出演: 五十嵐亮太、内川聖一
 収録日:2024年4月1日

※動画番組「Set Up Baseball」は毎月1回、第1月曜日の19時から配信する予定です。5月は祝日と重なるため5月13日(月)を予定。

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photograph by Tomosuke Imai

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