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「井端ジャパン、MLB組が出られないと勝てない」WBC元投手コーチが警鐘…ドジャース大谷翔平も含めた「優勝に必要な“7人のメジャー投手”」

posted2025/12/01 11:05

 
「井端ジャパン、MLB組が出られないと勝てない」WBC元投手コーチが警鐘…ドジャース大谷翔平も含めた「優勝に必要な“7人のメジャー投手”」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

WBC参加を表明したドジャース大谷翔平。11月25日(日本時間26日)に合同取材に応じた

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遠藤修哉

遠藤修哉Naoya Endo

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11月に行われた野球日本代表「侍ジャパン」と韓国代表の試合。強化試合とはいえ、“永遠のライバル”との一戦は1勝1分けだった。しかし、元WBC日本代表投手コーチであり、現在はNHKの野球解説を務める武田一浩氏の目に映ったのは、かつての熱戦とは少し様子の違う光景だった。【全3回の3回目/第1回第2回も公開中】

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「正直に言って、韓国は弱くなったな、と。それが一番の感想です」

 辛口ながら的確な分析で知られる武田氏が、まず口にしたのはライバルの現状に対する厳しい評価だった。その視線の先には、2026年3月のWBCがある。果たして、投手コーチとして2006年の世界一を経験した男は、来たるべき決戦の投手選考をどう見ているのか。メジャーリーグで活躍するスターたちが集結した場合の“シミュレーション”と、今回の「日韓戦」から見えた日本の現在地を語ってもらった。

「韓国は台湾にも勝てないのでは……」

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 今回の韓国代表メンバーがベストではなかったことを差し引いても、武田氏には物足りなさが残ったという。特に、投手陣のクオリティに大きな変化を感じていた。

「我々が戦っていた頃の韓国は、もっと手強かったですよ。いい左ピッチャーが揃っていて、バッターもしぶとい。本当に嫌な相手でした。でも、今回の試合を見ていると、ピッチャーにそういう怖さがない。むしろ、今の力だと台湾にも勝てないんじゃないかと思ってしまうほどです。本戦に出てこられるのかな、と心配になるレベルでした」

 かつてはアジアの覇権を争い、WBCの舞台でも数々の死闘を繰り広げてきた日韓。そのライバル関係を知るからこそ、武田氏は韓国野球の現状に一抹の寂しさを感じているようだった。じっさい、韓国はこの2試合で23四死球を出す乱調。韓国リーグが導入しているABS(自動ストライク判定システム)の影響があったといえど、かつての投手王国の片鱗はみえなかった。

【次ページ】 「メジャー組が出られないと勝てない」

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