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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
巨人FA近年の成功は丸佳浩、ホークス近藤健介や山川穂高もいるが…大谷翔平も山本由伸も村上宗隆もメジャー挑戦で「国内移籍が小粒化」問題
posted2025/11/29 11:01
巨人の近年のFA移籍で最も成功したと言える丸佳浩だが、近年のFA加入組の成績は?
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
1993年に日本球界に導入された「FA制度」。20世紀の時点で落合博満、清原和博、工藤公康といった大物選手が移籍を果たしたが――日本国内のFA移籍は2001年から14年にかけてが、投打ともに「日本版FAの全盛期」と評していい。
金本に内川、稲葉に小笠原、和田らも
〈2002年から2014年〉
野手:主な選手の安打数上位
金本知憲 2002年(広→神)外野手/10年
1394試4800打1360安
232本813点44盗 率.283
内川聖一 2010年(横→ソ)内野手/9年
1076試4142打1226安
117本602点19盗 率.296
稲葉篤紀 2004年(ヤ→日)外野手/10年
1190試4152打1195安
139本613点28盗 率.288
和田一浩 2007年(西→中)外野手/8年
1010試3509打1018安
142本538点24盗 率.290
新井貴浩 2007年(広→神)内野手/7年
882試3156打867安
86本499点21盗 率.275
村田修一 2011年(横→巨)内野手/6年
795試2794打765安
109本391点6盗 率.274
小笠原道大 2006年(日→巨)内野手/7年
701試2519打745安
138本413点8盗 率.296
小久保裕紀 2006年(巨→ソ)内野手/6年
687試2482打658安
92本369点6盗 率.265
村松有人 2003年(ダ→オ)外野手/5年
563試1906打550安
10本153点44盗 率.289
大村直之 2004年(近→ソ)外野手/4年
461試1791打527安
17本161点71盗 率.294
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広島では前田智徳や江藤智に次ぐ打者だった金本は、阪神に移籍して絶対的な中軸打者になり2500安打を達成した。横浜の中軸だった内川は、ソフトバンクの強力打線に加わり、両リーグで首位打者に輝いた。
ヤクルト時代にMLB入りを志向するも果たせなかった稲葉は、日本ハムではチームリーダーとして活躍。さらに遅咲きの強打者・和田は中日に移籍して42歳で通算2000本安打を達成した。またこれらの打者より活躍期間は短かったが、村田、小笠原の巨人移籍組も中軸打者として活躍した。
“3球団で最多勝”涌井もFA移籍組
この期間のFA移籍野手は30人のうち10人は、捕手。急造が利かないポジションでもあり、経験ある捕手がFAで移籍する例は、今も多い。続いて投手を見ていこう。

