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「なぜドラフト直前で進路変えた?」プロ12球団が注目、超有望ピッチャーの進路変更ウラ側…監督が伝えた“ある言葉”「恩師は菅野智之の同期だった」

posted2025/11/13 11:02

 
「なぜドラフト直前で進路変えた?」プロ12球団が注目、超有望ピッチャーの進路変更ウラ側…監督が伝えた“ある言葉”「恩師は菅野智之の同期だった」<Number Web> photograph by Kota Inoue

プロ全12球団が視察に訪れた有望高校生ピッチャー。揺れた進路決断を明かした

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井上幸太

井上幸太Kota Inoue

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Kota Inoue

広島にプロ全12球団が視察に訪れた有望高校生ピッチャーがいた。本人も今年の夏まで「プロ志望」を表明し、夢だったプロ野球……それが一転、なぜプロ志望届提出を取りやめたのか。本人と監督が内幕を明かした。【全3回の3回目/第1回も公開中】

 プロ志望届を出すか、大学進学か。広島・英数学館のエース・藤本勇太は、8月末、見学に訪れた大学野球のスケールに圧倒されていた。

「150キロを超えるピッチャーがチームに何人もいる環境を経験していなかったので、純粋にすごいなと。あとは自分と比べて、体付きが全然違う。見学させてもらったもう1校の大学は施設がすごくて、色々な意味でのレベルの高さを感じました」

支配下“5位以降”が濃厚だった

 東海大の見学を終え、帰りの新幹線に乗るJR新横浜駅に向かう道中で、英数学館の監督、黒田(もと)は「最後は自分で決めてほしい」と前置きした上で、藤本に自分の率直な思いを伝えた。黒田が振り返る。

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「色々な球団のスカウトの方や大学関係者の方の意見を総合すると、『支配下指名の可能性は十分ある。けど5位以降が濃厚』。これは本人にも伝えました。初めて話をした中学3年のころからずっと言っていたプロ野球選手になる夢は、現状でも叶う可能性はある。でも、英数学館から初めてのプロ野球選手で、球界では馴染みがないという逆境もある。自分としては、プロに行く以上は長く現役を続けて、活躍してほしい。それこそ、“藤本モデル”のグラブを子どもたちが使うくらいに。それと、成長して評価を上げて、掲げてきた『ドラ1 5球団』を叶えてほしい思いもあるよ、と」

大学見学で即決した

 新横浜駅から福山駅へ向かう新幹線の指定席は、隣り合わせではなく別々だった。

【次ページ】 OB多数「プロ野球界の東海大」

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