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第5戦 阪神2-3ソフトバンク KEYMAN 柳田悠岐/石井大智
posted2025/11/11 09:00
柳田悠岐
text by

佐藤春佳/鷲田康Haruka Sato / Yasushi Washida
photograph by
Hideki Sugiyama
虎党の誇りを打ち砕いたのは、この男のひと振りだった。2点ビハインドの8回1死一塁、柳田悠岐が泰然と打席に入る。マウンドには阪神の「勝利の方程式」を担う石井大智。その初球を、軽くバットで擦り上げた。打球は一瞬レフトへのファウルと見せかけて、しぶとくポール際ギリギリの一角へ。値千金の同点弾に、甲子園は言葉を失った。
「いいピッチャーなので、なかなか連打は難しい。長打を打てたらいいなって気持ちで打席に入りましたけど、うまくいきすぎました」
石井の失点はポストシーズンも含めて実に57試合ぶり。ホームランを浴びたのは、2023年7月13日、DeNA戦の牧秀悟以来となる。打たれた150kmのストレートは外角低めいっぱい、最高のボールだった。そこに対して柳田は、上半身は大きなスイングを繰り出しながら下半身を鋭く捻るフォームで、打球をキレさせず着弾させた。
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