Sports Graphic Number SpecialBACK NUMBER
第2戦 ソフトバンク10-1阪神 KEYMAN 山川穂高/坂本誠志郎
posted2025/11/08 09:00
山川穂高
text by

佐藤春佳/鷲田康Haruka Sato / Yasushi Washida
photograph by
Kiichi Matsumoto
その一撃から遡ること4時間。試合前練習を見守っていた王貞治球団会長が、山川穂高に声をかけた。
「今日は4打席、あるからな」
笑顔で応じた大砲は、同時にスッと背筋を正してその頬を引き締めた。
期するものがあった。CSファイナルでは打率.222、1本塁打、2打点と調子が上がらず、前日の第1戦は先発メンバーから外れていた。勝負どころの8回に代打に立ったが、一度もバットを振らずに四球。チームは接戦に敗れて、初戦を落とした。
一夜明けて告げられたシリーズ初スタメン。1-1の同点で迎えた第1打席で早速、昂る思いをぶつけた。阪神先発ジョン・デュプランティエの制球がままならないと見るや、ボール球を辛抱強く見極めて、甘く入った直球を迷いなく振り抜いた。ライトフェンス直撃の当たりは、勝ち越しの2点タイムリー二塁打になった。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。
残り: 1380文字
NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。
