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[特別インタビュー]原辰徳「ドラフトだけでは完成しない」

posted2025/10/27 09:00

 
[特別インタビュー]原辰徳「ドラフトだけでは完成しない」<Number Web> photograph by SANKEI SHIMBUN

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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SANKEI SHIMBUN

高くジャンプするためには、深くしゃがまなければならない――。若手育成のため、目の前の負けがある程度許容されることも、チームによってはあり得る。だが、全てのシーズンで優勝を求められる巨人では話は別。そんな名門球団で黄金期を築いた男のドラフト哲学とは。

 野球界では「選手は3年続けて結果を残したら本物」と言われる。

 最初の1年はフロックもある。2年目には少しの幸運に恵まれて、実力以上の力を出せるかもしれない。それでもそんなフロックや幸運も3年は続きはしない。だから3年間、継続して結果を残せば、それを本当の実力と思い、自分の力を信じても良い。

 この言葉はある意味、チームにも言えるのかもしれない。

 例えば、今年の巨人である。菅野智之がメジャーリーグに移籍し、戸郷翔征がスランプで勝てなかった。そして岡本和真がケガで長期離脱して連覇はならなかった。本当のチーム力が充実していない。だからそういうアクシデントを乗り越えて、勝ち続けることはできないのだ。

 連覇は難しい。ましてや3年続けて勝ち続けるとなると至難の業である。2000年以降のセ、パ両リーグで、3連覇したチームは3つしかない。'16年から'18年の広島。'21年から'23年のオリックス。そして'07年から'09年、'12年から'14年と2度、達成しているのが巨人だった。'07年から'14年の8年間で6度のリーグ優勝というのは、チームとしての成熟、本当の強さがなければできないことだった。

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