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獅子の遺伝子BACK NUMBER
「佐々木朗希さんとは違う…僕は結果を出してこそ」甲子園1238球“投げ過ぎ論争”の当事者は…西武・山田陽翔「ドラフト5位から新人王候補」の軌跡
posted2025/10/23 11:03
今季リリーフで頭角を表し、飛躍を遂げた西武・山田陽翔
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph by
JIJI PRESS
きょう23日に行われるプロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)。「運命の1日」には様々なドラマがある。今季、リリーフとして飛躍を遂げた埼玉西武ライオンズの山田陽翔投手。近江高時代は甲子園に3季連続で出場しスター選手として注目を集めたが、プロ入りはドラフト5位からのスタートだった。当時の思いと、下位指名から始まった飛躍までの道のりを語ってくれた。〈NumberWebインタビュー全2回の後編/前編も公開中です〉
2021年夏から3季連続で甲子園に出場し、選抜大会で準優勝。3季とも4強に進み甲子園通算11勝を挙げた近江高校のエース・山田陽翔は2022年、西武からドラフト5位で指名され、プロの世界に足を踏み入れた。
3年生の春の選抜大会は594球、夏の甲子園では644球を投げ抜いており、ドラフト時には山田の投球過多を懸念する声もあった。
甲子園で644球「投げ過ぎ」に本人は…
高校野球では2020年から2024年までを球数制限の試行期間と定め、2020年の春からは都道府県の野球連盟主催の試合で投手の球数を制限するルールが生まれていた。そして2025年1月、1週間で1人の投手が投球できる総数を500球以内とする投球数制限を正式に高校野球の特別規則に明記することが決まった。
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山田は高校時代、短期間に500球以上のボールを投げていたことについて、当時はどう感じていたのだろうか?
「今は肩、肘への影響は特にないですね。それに投球制限ができる前、僕より前の世代のピッチャーは普通にそれくらいの球数を投げていたわけですから、僕にとってもそれが普通という感覚でした。当然、試合には勝ちたいですし、勝つためには僕が投げた方がいいという思いもありました」
特別なことではないと受け止めていたと語る。

