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“トライアウト廃止”提案は「現役ドラフト」も要因か…大竹耕太郎に細川成也、水谷瞬の活躍と戦力外「二軍で塩漬け逸材」新天地の成績は?
posted2024/08/27 17:34
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
NPBが日本プロ野球選手会との事務折衝で「12球団合同トライアウト」を今秋限りで廃止する提案をしたという。筆者はここ10年、トライアウトを取材してきた。別稿を設けたいが、この件については多面的な方向から論じるべきだと思う。
人材活用策として、近年の成功例は「現役ドラフト」にとどめを刺すだろう。
これもトライアウトと同様に、日本プロ野球選手会の発案で2022年オフに始まったものだが、MLBの「ルール5ドラフト」を手本にして、NPB12球団で実力を認められながらも出場機会に恵まれない選手を他球団が指名して、移籍させるというものだ。
もとは2020年に始める予定だったが、コロナ禍の影響で2年遅れ、2022年からとなった。現在の制度では「2巡目」まで選手を指名できることになっているが、2022年、23年ともに「1巡目」で終了している。
22年、23年オフに現役ドラフトで移籍した選手の成績は?
制度が導入されて2年だが、目覚ましい活躍をしている選手が目に付くようになった。現役ドラフトで移籍した選手のその後の成績について見ていこう。
〈2022年第1回現役ドラフト〉※カッコ内は移籍元→移籍先、年齢は移籍時。24年の成績は8月25日時点のもの。
・渡邉大樹/外25歳(ヤ→オ)
23年/1試2打0安0本0点0盗 率.000
24年/退団
・古川侑利/投27歳(日→SB)
23年/9登0勝0敗0S0H10回 率4.50
24年/一軍出場なし
・陽川尚将/内31歳(神→西)
23年/9試24打4安1本1点0盗 率.167
24年/11試30打4安0本2点0盗 率.133
・正隨優弥/外26歳(広→楽)
23年/1試1打0安0本0点0盗 率.0
24年/退団
・大下誠一郎/内25歳(オ→ロ)
23年/23試22打5安1本2点0盗 率.227
24年/16試15打1安0本1点0盗 率.067
・松岡洸希/投22歳(西→日)
23年/一軍出場なし
24年/一軍出場なし(育成契約)
・成田翔/投24歳(ロ→ヤ)
23年/3登0勝0敗0S0H3.1回 率5.40
24年/退団
・笠原祥太郎/投27歳(中→De)
23年/2登0勝2敗0S0H6回 率4.50
24年/退団
・大竹耕太郎/投 27歳(SB→神)
23年/21登12勝2敗0S0H131.2回 率2.26
24年/20登8勝7敗0S0H122.1回 率3.09
・オコエ瑠偉/外25歳(楽→巨)
23年/41試119打28安2本6点1盗 率.235
24年/45試97打24安1本3点3盗 率.247
・戸根千明/投30歳(巨→広)
23年/24登1勝0敗0S5H21.1回 率4.64
24年/一軍出場なし
・細川成也/外24歳(De→中)
23年/140試518打131安24本78点0盗 率.253
24年/117試434打127安16本53点0盗 率.293
現役ドラフトの成功を大きく印象付けた大竹と細川
現役ドラフトの成功を強く印象付けたのが、ソフトバンクから阪神に移籍した左腕
大竹耕太郎とDeNAから中日に移籍した細川成也だ。