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WBC優勝のカギは”第二先発”今永昇太が握る? 14年前、完璧リリーフで”影のMVP”と称された杉内俊哉の教訓「捨てる勇気も大事」
posted2023/02/24 17:55
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Hideki Sugiyama
第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けたキャンプ中の日本代表は、2月25、26両日にソフトバンクとの強化試合を行う。
いよいよ始まる実戦練習に向け24日の休養日を前に、投手陣の多くが23日はブルペンに入った。この日、イの一番にひなたサンマリンスタジアム宮崎に隣接するサンライズブルペンに立ったのが今永昇太投手(DeNA)だった。
「明後日が試合なのでもちろん真っ直ぐとスライダー、チェンジアップ、カーブと全般的な感覚を確認しました。(課題だった変化球も)今日は安定していましたし、キャッチボールからの感覚も良かったので、イメージはどんどん良くなっている感じですね」
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ブルペンでは21球投げて、球種別には真っ直ぐが14球であとはカーブが2球にスライダー3球、チェンジアップが2球という内容。投球後には入念にボールを受けた甲斐拓也捕手と打ち合わせも行った。
「僕の球種の曲がり方とか、この球種のときにはここに構えて欲しいとか、そういう話し合いを重ねています。甲斐さんや中村(悠平捕手)さんからも『何でも言ってきてくれ』と言われているので、年下の僕としては非常にやりやすい環境を作ってもらっていると思います」
今永はここまでの順調な仕上がりをこう語っている。
WBCでカギを握る投手
今大会ではDeNAでの先発という役割から、いわゆる第2先発としてブルペンスタンバイでゲームに入る事になる。25日のソフトバンク戦では先発の佐々木朗希投手(ロッテ)の後を継いで、2番手で2回を投げる予定だ。本番でもおそらく最初の登板は1次ラウンド最大の難関となる第2戦の韓国戦での第2先発。韓国打線はKBOで2年連続首位打者に輝き昨年のMVPも受賞した「韓国のイチロー」ことイ・ジョンフ外野手を筆頭にパク・ヘミン外野手、カン・ベクホ内野手ら上位陣に左の好打者が揃うだけに、いかにここを抑えるかがポイントとなる。そこで今永が韓国戦の第2先発を務めて、その後は準々決勝か準決勝のいずれかで、再び先発からマウンドを引き継ぐことになるだろう。
そうしたポイントでの起用を考えると、今永が今大会のカギを握る投手の1人として浮上してくる。そして今大会の今永と同じような立場でキーマンとなったのが、第2回大会で原辰徳監督(現巨人監督)が“影のMVP”と称した左腕の存在だった。