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“苦戦中”DeNAブルペンの内情とは? 32歳8年目の三上朋也が淡々と語る「まあでも、もう第一線級というか……」
posted2021/05/23 11:02
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
KYODO
共感することのできるブルペン陣――。
横浜DeNAベイスターズのリリーバーである三上朋也は、苦しいチーム状況にある現在、ブルペン勢はしっかりとまとまっていると断言する。今季は先発投手が早々にマウンドを降りることが多く中継ぎ陣に負担が掛かっているが、三上はさもありなんといった表情で次のように言うのだ。
「それをカバーできるのがチームスポーツのいいところですよ。今は中継ぎが投げる機会が多いですけど、逆もしかり。僕たちが苦しいときは先発が助けてくれるときもありました。うちはそれができるチームですから」
飄然としたたたずまい。三上にそう言われると、なぜか納得してしまう。それほどの実績と信用の持ち主だ。
2019年に戦線離脱して、今季から一軍復帰へ
社会人出身として2014年のルーキーイヤーから抑えを任され、その後セットアッパーなど毎年のように60試合前後投げてきた鉄腕だ。しかしながら一昨年の5月に右肘のクリーニング手術をして戦線離脱すると、再起を狙った昨シーズンは調子を上げきることができず、ほぼ2年間一軍のブルペンを留守にしてしまった。
今シーズンは4月頭からブルペン入りし、テンポのいいピッチングでチームに貢献している。5月7日の阪神戦では、チームに流れを呼ぶ投球で3年ぶりの白星を飾った。
「久しぶりにやりがいというか、手応えのあるシーズンを過ごしていますよ。今は任されたポジションをまっとうしている自覚があります。ビハインドや長いイニングを投げたり、もしくは僅差で試合をホールドして進める役割であったり、いろんなことをやらせてもらっているし、務めを理解し徹することを強く意識しています。まあ、それは僕だけではなく選手やコーチでコミュニケーションをとることで、誰もが自分の役割を理解しているわけですけどね」
「共感できるブルペン陣になったと思います」
では、しばらくぶりの一軍ブルペンの様子にどんな印象を受けているのか。どこか変わった点はあっただろうか?