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ラグビーW杯を、日本を楽しむ外国人。
2002年と2019年で変わったもの――。

2019/10/05 09:00

 

ハイタッチで出迎えた釜石を始め、それぞれのラグビーW杯会場では日本人の「おもてなし」があふれている。

photograph by

Getty Images

 サッカーと言えば縦縞。ラグビーと言えば横縞。

 近年、サッカー界では必ずしもそうとも言えなくなってきたけれど、ラグビー界では依然として縦縞に対する拒絶反応があるっぽい。昔、神戸製鋼がユニフォームを縦縞にしようとして、偉いヒトが激怒した、なんて話も聞いた記憶があるし。

 なので、ギョッとした。釜石でのフィジー対ウルグアイ戦。試合後、歓喜にむせぶウルグアイ応援団の中に、黒と黄色のストライプを着た兄ちゃんを発見してしまったからである。これは捨てておけない。秘密兵器を握りしめ、わたしは突撃した。

「あなたが着ているのは、ペニャロールのユニフォームですか?」

「そうです。わたしはペニャロールのファンです」

「サッカーファンなのに、ラグビーのワールドカップを観に来たのですか?」

「はい、わたしはそのためだけに日本に来ました」

「サッカーファンがラグビーを応援する、あるいはラグビーファンがサッカーを応援するのは、ウルグアイでは普通のことですか?」

「すべてのウルグアイ人にとって、サッカーは特別なスポーツです。ですから、すべてのラグビーファンはサッカーが好きです」

 口調がやたらと丁寧なのは、ここまでの会話が、新横浜のビックカメラで税抜き2万9800円にて購入した秘密兵器、ポ○トークによるものだからである。宣伝する義理も何にもないのだけれど、いやあ、めちゃくちゃ助かってます。てか、取材の概念が変わるな、これ。

あのときの日本といまの日本。

 ま、すっかり錆び付いてしまったとはいえ、一応はスペインへの留学経験も持つ人間なので、最後ぐらいは自分の実力で聞いてみた。

「ペニャロールのファンなのにラグビーが好き。じゃ、嫌いなチームは?」

「決まってんだろ、ナシオナルだ。あのくそったれだ!」

「ムチシマス・グラシアス!(まいど!)」

 そういえば、東京スタジアムに日本対ロシアの開幕戦を観に来ていたアルゼンチン人のラグビー記者も言ってたっけ。「わたしたちにとって、神は1人しかいない。ディエゴ・アルマンド・マラドーナだ」って。

 というわけで、こと南米に関する限り、サッカーとラグビーの間に垣根みたいなものはないようだけれど、世界的にみれば、彼らはやっぱり少数派のはず。それぞれのファンにはそれぞれのテリトリーがあるだろうし、今回は日本に来たけれど、3年後はカタールに行く、なんて人はちょっといそうにない。

 だから、いまのところはまだ出会えていない。2002年に日本に来て、17年ぶりにまたやってきました、という外国人。

 いたら、ぜひ聞いてみたいのだけれど。

 あのときの日本といまの日本。比べてみてどうですか?

【次ページ】 融通が利かない。高圧的。不親切。

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