シンプルなデザインで楽しみが増える

「お腹を気にされている方やお尻周りを気にされている方も多いと思うのですが、そういうところを隠すのではなく生かすようなつくりになっていますね。それにシンプルなデザインなので、合わせるウエアを選ばない。アスリートってスポーツウエアを着る機会が多いので、合わせるのに苦労すると楽しみがどんどん減っていくんですね。そういう意味ですごく楽しみが増えるというか、トレーニングへのモチベーションが上がると思います」

　アスリートは、トレーニングが日常にあり、ウエアもそれに相応するものを着用するのが常だ。それが悩みにもなる。トレーニング前後の服装だ。

「練習の帰りにタイツのまま帰るのも、日本だと変な目で見られるというかハードルが高いところがあります」

　といって完全に着替えるのも手間をとるし、手軽に着られ、なおかつふだんの装いとして適したものもそう多くはない。その中で秦は「Relax Fit」のメリットをこう語る。

着用モデル：リラックスフィットフーディー（品番：2031E699.253／カラー：オートミール／税込￥11,000）

「練習終わりとか遠征の移動とかでは緩いのを着たいときが多いです。なかなかちょうどいい感じのものがなかったのですが、そういうときにぴったりだなって思います。いつもの練習終わりでも、こういう緩く着られる服とタイツだとコーディネート的にもすごくかわいいので、着てそのまま帰れますし、ファッション的にも楽しいです。シルエットもオーバーサイズで、合わせ方の幅も広いんじゃないかな、と思いますね。タイツじゃなくても普通にデニムでもいけますし、トレーニングの前後で使える上に幅が広がっていいと思います」

体を動かし続けてきたからこそ得た実感

　秦は走幅跳においてメンタルが重要であることを先に語っていたが、ウエアについて語る中で、運動と心の関係にも触れた。

「ちょっと嫌なことがあったりしたときや気持ちが沈んでいるとき、家にいてもずっと考えてしまったりします。そういうとき、お気に入りのウエアを着て散歩に行ったりランニングすると気持ちが晴れるというかすかっとします。運動することで頭がクリアになったり気持ちが戻って『明日から練習頑張ろう』と気持ちを立て直せます」

　つまりは体を動かすことで、心を変えていけることを意味している。

「競技の世界でもそうです。自信なさげにしていると、どんどん自分の気持ちも下がってきます。自信がないときこそ表情をつくってみる、笑うようにするとか、そこからでも気持ちがそれ以上沈むのを防げたりすることを経験してきました。体から心に影響することってたくさんあると思いますが、意外と知られていなかったりすると思います。気持ちが沈むときこそ、じゃあ、ちょっと外に出てみるか、動いてみるか、と行動すると体も心も健康になれると思っています」

　アスリートとして体を動かし続けてきたからこそ経験を踏まえて得た実感がそこにあった。そして体を動かし続けてきた中心が、走幅跳であり、他種目も含め長年打ち込んできた陸上競技である。秦にとっての陸上という存在も、運動と心の関係を物語っていた。

「私の性格を変えてくれたのは陸上競技だと思っています。もともとは後ろ向きというかマイナス思考が強めでした。でも陸上で強くなりたい、と取り組んでいく中でものごとを前向きに捉える力がついてきました。自分の性格ががらっと変わったなと感じますし、自分にとって陸上との出会いは大きかったと思います」