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夫の鈴木誠也から「頑張り過ぎないで。笑っていてほしいんだ」と…元新体操日本代表・畠山愛理(29歳)が結婚で気づいた“理想の妻”幻想―2024年上半期読まれた記事
text by
荘司結有Yu Shoji
photograph by(L)JMPA、(R)JIJI PRESS
posted2024/10/01 06:02
有力選手が多い1994年生まれ「黄金世代」同士のビッグカップルでもある畠山愛理さんと鈴木誠也選手。現在のアメリカでの生活模様はどんなものなのか
――「良い妻」になろうと、無理をしている畠山さんに気づいたのですね。
畠山 最初は少し戸惑ったんですけど、その言葉を聞いてやっと気づいたんですよね。私は自分の理想の奥さんに近づこうと頑張ってただけで、夫は「完璧な奥さん」を求めていなかったんだなと。当時の私はしんどそうに見えてたみたいで(笑)。「普通に自然体でいいんだよ、笑っててほしいんだ」と言ってくれた夫の言葉ですごく心身の緊張がほぐれた感じがありました。
元々スイッチが入ったことは極端にやる気が入りすぎちゃう性格ではあったんですけど、当時の私も最初から完璧を求めすぎていたんですよね。ただその時に一生懸命頑張ったおかげで、自分でいうのも変なんですけど料理はかなり上達したと思います(笑)。
夫婦の関係性にも変化が
――渡米してからは、日本にいた時と比べて夫婦の関係性も変わりましたか?
畠山 だいぶ変わったと思います。家族が増えたということも理由にありますが、家族の絆も深まり、よりお互いを頼って支え合うようになりました。夫も子どもが大好きなので、家にいる時はずっと一緒に過ごしていますね。
――誠也選手は育児に積極的なのですね。ただ、遠征や試合も多く、畠山さんが一人で育児をすることも多いのではないでしょうか?
畠山 確かに夫が遠征に行っている間、家事育児をするのはすごく大変です。でも、言葉に出して「ありがとう」と言ってくれるんです。遠征先からも「大丈夫?」と連絡をくれて、暇があれば長男とテレビ電話しています。周りに日本人が少ない分、離れていても協力し合って、一緒に頑張っているなと常に感じています。深夜の3時過ぎに遠征から帰ってくることもあって「ご飯、置いといて先に寝ていてね」と言われるのですが「温かいご飯を食べさせてあげたいな」と思わせてくれる存在ですね。
――異国での生活だからこそ、家族の結びつきも強くなるのでしょうね。
畠山 球団でも日本語を話せるのは、今永(昇太)さんと日本人職員の方だけで、日本のプロ野球とは環境が違う分、夫にとってもさらに家族が大切なよりどころになると思うんです。上手くいかなかった日も、子どもがケラケラ笑いながら玄関に走って迎えに行くだけですごく癒されるだろうし、今のまま、自然体の温かい我が家であれたらなと思っています。
<次回へつづく>