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「いろいろな人が挑戦できる世の中になって欲しい」東大卒元プロ野球選手宮台康平が見据える、これからのサポートのカタチ 

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福田剛

福田剛Tsuyoshi Fukuda

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photograph byShiro Miyake

posted2023/03/31 10:00

「いろいろな人が挑戦できる世の中になって欲しい」東大卒元プロ野球選手宮台康平が見据える、これからのサポートのカタチ<Number Web> photograph by Shiro Miyake

 ここ数年は顧問を務める先生達の負担を減らすため、部活動の地域移行化も叫ばれている。その課題にも『ANYTEAM』は役に立つと、宮台は言う。

「地域移行化をするにしてもその資金面をどうするのかという問題はなかなか解決できていません。その資金を集めるために『ANYTEAM』のクラウドファンディングを活用するのが、部活動をサポートする新しい形として定着するかもしれません」

『ANYTEAM』によって、部活のOB・OGだけではなく日頃から応援している全国のファンも、部活チームとつながることができ、彼らの挑戦をサポートできるようになる。

「高校野球というのはすごく特別な競技で、アマチュアスポーツであれだけ多くの人に見てもらって応援してもらえるスポーツはないと思うんです。『ANYTEAM』があれば、すべての学校、部活を応援できるようになります。アマチュアスポーツを応援する土壌ができ、サポートを受ける部活のモチベーションも上がる。そんな相乗効果が生まれるといいですよね」

武から文へ、新たな挑戦は続く

 2年間所属したヤクルトスワローズのユニフォームからスーツに着替えた宮台は、弁護士を目指し、法律事務所で働いている。

「大学時代は法学部にいましたから、どこかのタイミングで法律の専門性を身につけたいとはずっと思っていました。選手生活が終わったタイミングで、次に打ち込めるものを考えたときに、個人で活躍できる弁護士という職業が魅力的に映りました」

 今は仕事をしながら11月の法科大学院の入試に向けて、勉強を続ける日々。法科大学院に合格したらさらに2年間学生として法律を学び、その先には司法試験が控えている。まだまだ長い道のりの先にどんな未来を見据えているのだろうか。

「明確にこの分野の弁護士になりたいという目標はまだ決まっていません。まずは専門性を身につけて、目の前の困っている人を助けたい、サポートしたいというのが今の思いです。その中でスポーツとの関わりがあればいいと思いますし、何らかの形でスポーツに恩返しができたら嬉しく思います」

 文武両道の道を歩み続けてきた宮台康平。武から文へ、新たな挑戦は続いていく。

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宮台 康平

1995年、神奈川県生まれ。小学4年から野球を始める。湘南高から東大へ入学。1年秋に神宮デビューを果たす。3年時は侍ジャパン大学代表に選出、日米大学野球にも出場する。2017年、ドラフト7位で日本ハムに入団。史上6人目の東大卒プロ野球選手として話題を集める。トライアウトを経て‘21年にヤクルトに移籍。昨シーズン限りで現役を引退した。

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