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シード落ちの早稲田、沿道からは「そんなところ走ってんなよ!」…箱根駅伝至上主義に隠された“2つの偉業”とは?―2021-22 BEST5

posted2022/04/29 11:00

 
シード落ちの早稲田、沿道からは「そんなところ走ってんなよ!」…箱根駅伝至上主義に隠された“2つの偉業”とは?―2021-22 BEST5<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

優勝回数では最多の中央大学に次いで2位の13回を誇る早稲田大学。しかし、今年の箱根駅伝では3年ぶりにシード権を逃した

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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Nanae Suzuki

2021年から2022年(対象:12月~4月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。箱根駅伝部門の第3位は、こちら!(初公開日 2022年1月17日/肩書などはすべて当時)。

 今回の箱根駅伝での“まさか”の1つが、早稲田大の13位だったのではないだろうか。

 大学生トップランナーの証、10000m27分台ランナーを3人も擁しながらも、シード校から陥落する結果に終わった。優勝候補にはなかなか挙がらなかったかもしれない。それでも、前評判はそこそこ高かったのだが……。

 2位から14位まで5分55秒の間に13校がひしめく大混戦だった今回、ちょっとでもミスがあると上位からシード権争いに真っ逆さまで、順位変動が大きかった。その中で、2位の順天堂大は1区18位と序盤に出遅れながらも挽回。4位の東洋大も4区を終えた時点では12位と苦戦していた。

 一方で、早大は、4区の石塚陽士(1年)で一度はシード権圏内の10位に浮上したものの、これが今回のレース中の最高順位。その後は一度も上位争いに顔を見せることがなかった。それゆえ、余計に惨敗の印象が色濃くなったようにも思う。

沿道で「遅いぞ」 学生ランナーが背負った伝統校の重圧

 2区を走った中谷雄飛(4年)が、こんなことを言っていた。

「今年は、沿道から、今まで以上に厳しいことを言われることが多かったんです。“遅いぞ”とか“そんなところ走ってんなよ”とか。これはまだ優しいほうですけど……」

 伝統校であり、期待値の高い人気チームだからこそ、様々な声が選手たちの耳には届くだろう。それは決して激励ばかりではなかった。ハレの舞台のはずなのに、沿道の声で選手が心に傷を負ったとしたら、こんなに悲しいことはない。

 だが、中谷はこう言葉を続ける。

「早稲田は本当に歴史あるチームですし、過去の先輩たちが残してきた実績と比べたら、今の早稲田が弱いと思われても仕方がない。その伝統校で2区を走るということは、それ相応の力があるものと見られるのも当然だと思います。2区の僕の時点で13~14番を走っていましたから。だからこそ、今年は厳しい声が多かったのだと思いました。

 歴史あるチームでそういう経験をさせてもらえたことはありがたいですし、次にすごく活きるんじゃないかなと思っています」

 沿道から飛んできた厳しい声を受け入れ、今後の競技人生の糧にするつもりだ。

 勝負事とは残酷なものだ。箱根駅伝は、どんなに力が拮抗していようと、1位から20位まできっちりと順位が付く。多くのチームが1年間の集大成として目標とするレースゆえ、第三者も箱根の順位をそのまま、そのシーズンの学生駅伝界の番付と見るふしがある。

 13番目。これが今回の箱根での早稲田のポジションだった。

 確かに、箱根では振るわなかったかもしれない。だが、私が見てきた限りでは、今年度の早稲田というチームは、近年でも類稀なチームだった。

早大の凄さ・1)1万m27分台ランナーが「3人」も在籍

 まず注目すべきは、やはり10000m27分台の選手を3人も擁している点だろう。

【次ページ】 「27分台が3名在籍」は大学駅伝史上初

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