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18年前の新庄剛志、巨人・原監督から電話オファーも「これからはパリーグです!」振り返れば28歳新庄は“12億円”を捨て、“2200万円”を選んだ―2021-22 BEST5

posted2022/05/09 06:01

 
18年前の新庄剛志、巨人・原監督から電話オファーも「これからはパリーグです!」振り返れば28歳新庄は“12億円”を捨て、“2200万円”を選んだ―2021-22 BEST5<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

1992年5月28日の大洋戦。プロ初本塁打を打った2日後、猛打賞でお立ち台に上がった20歳の新庄剛志(阪神)

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中溝康隆

中溝康隆Yasutaka Nakamizo

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Sankei Shimbun

2021年から2022年(対象:12月~4月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。契約更改・戦力外通告部門の第4位は、こちら!(初公開日 2021年12月12日/肩書などはすべて当時)。
日本ハムの新監督に就任した“ビッグボス”新庄剛志(49歳)。1989年ドラフト5位で阪神入りし、2006年に日本ハムで現役引退した。去り際の熱いドラマを描いた『現役引退――プロ野球名選手「最後の1年」』(新潮新書)の著者が、新庄のプレイヤーとしての「最後の1年」までを振り返る。(全2回の1回目/後編へ)。

「阪神の内野が吉本からジャニーズへ」

 これは『サンデー毎日』92年7月25日号の新庄剛志“目立ちたがり屋のニューアイドル”特集の見出しである。そらそうよ……じゃなくて、当時20歳の若虎はレギュラー三塁手オマリーの骨折でチャンスを掴み、5月26日の大洋戦、シーズン初スタメンの初打席で初球をとらえ、甲子園の左翼席へプロ初ホームランをかっ飛ばす。いわば、ひと振りで人生を変えてみせたのである。

 新庄はこのプロ3年目のシーズン、前年の巨人戦でプロ初安打を放つも開幕一軍40人枠から外れ、希望していたアメリカ留学も叶わなかった。ドラフト5位入団で背番号63の自分が置かれた立場は理解していた。だから、オマリーの代役でほとんど経験のない三塁ができるかと聞かれたら、「できます!」と即答した。ずば抜けた強肩で俊足、パワーも度胸もある。背筋力220kgを誇り、入団1年目の選手名鑑では「右75キロ、左70キロの握力が自慢」と紹介されている。怪物級の身体能力の持ち主で、おまけにモデル体型のイケメンだ。真っ赤なリストバンドにサラサラの茶髪は、当時の阪神では圧倒的なアイドル人気を獲得する。

「イチゴのショートケーキが好き…」“亀新コンビ”に取材殺到

 木村拓哉、香取慎吾、一色紗英が表紙を飾る『明星』92年9月号には、“ウブでひたむきな素顔に接近!”とグラビアで取り上げられ、「イチゴのショートケーキが好きなんです。5~6個はいけます。ほかにも、果物、チョコレート……甘いものはみんな好きです」なんてプリンススマイル。甲子園球場近くの合宿所・虎風荘まで歩いて数分の距離も、サインを求める女性ファンが殺到してしまうため車で通った。この年2位の阪神は最後までヤクルトと優勝を争い、新庄は11本塁打を放ち、オマリー復帰後はセンターに回った守備でも、甲子園の広い外野でファインプレーを連発した。

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