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《独占インタビュー》“ラグビー界のレジェンド”リッチー・マコウ&ダン・カーターが語る、オールブラックスの価値と日本への思い

posted2022/05/11 11:00

 
《独占インタビュー》“ラグビー界のレジェンド”リッチー・マコウ&ダン・カーターが語る、オールブラックスの価値と日本への思い<Number Web> photograph by Getty Images

オールブラックスの一員として輝かしい実績を残したダン・カーター(左)とリッチー・マコウ

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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Getty Images

 ニュージーランドのラグビーは、世界のラグビーをリードする存在だ。人材交流をはじめ、日本のラグビー界とのつながりも深い。

 その代表、「オールブラックス」は国民だけでなく、世界中で愛される存在だ。

 憧れ。畏怖。責任。あらゆる価値が凝縮されたチームだが、2021年終了時点で、1199人の代表選手たちが生まれた。その1000人を超える選手のなかで、ひと際、華麗なキャリアを誇るのがリッチー・マコウとダン・カーターのふたりだ。

 マコウは2001年に20歳で初キャップ。25歳でキャプテンに任命されると、引退するまでに合計で148キャップを獲得した。たしかなリーダーシップは信頼も厚く、2011年と2015年のラグビーワールドカップではキャプテンとしてチームを連覇に導いた。

 カーターは背番号10の司令塔。2003年に代表デビューすると、それ以来重ねた得点は史上最高の1598点で、世界最優秀選手に3度も選出された。2011年の自国開催のワールドカップではケガのために戦線離脱を余儀なくされたが、復活。2015年大会では優勝を引き寄せるドロップゴールを決めたことでも有名だ。

 ふたりにとって、オールブラックスでプレーすることは、どんな意味を持っていたのか、まずは初キャップを獲得した試合のことを思い出してもらった。

マコウ「誇らしい」カーター「大きな夢」

マコウ(RM) 最初の試合は2001年、遠征先でのアイルランド戦だった。後半になってもリードされていて、ナーバスになっていたことを覚えているよ。でも、プレーしていて安心感があった。なぜなら、オールブラックスでプレーするということは、信頼できる仲間14人と一緒に戦えるということなんだ。だから実力以上のことを発揮する必要はなく、自分に出来ることに集中すればいい。こうした環境は若手の成長を促すし、この伝統はいまだに続いているのが誇らしいね。

カーター(DC) 彼の最初のテストマッチのことはよく覚えているよ。いきなり20歳の若手のフランカーがデビューして、「いったい、誰なんだ?」と思っていたら、相手をイライラさせるような圧倒的なプレーを見せていたからね。

RM 2003年からは、ダンと一緒にオールブラックスでプレーするようになったんだ。

DC オールブラックスに選ばれることは、ニュージーランドの人にとっては大きな夢だ。僕の場合は、5歳の時に第1回ワールドカップが自国で開催され、ニュージーランドが優勝した。それは本当に歴史的なことで、その時から僕は「絶対にオールブラックスの一員になるんだ」と思い続けて、その夢がかなった。21歳の時のことで、相手はウェールズ。まるで昨日のことのように思い出せる。初めて黒のジャージを着たこと、初めて代表として国歌を歌ったこと、初めてのハカ、すべてが新鮮だった。でも、すごく緊張していた。なぜなら、僕を信頼して起用してくれたコーチを失望させたくなかったから。最初のゴールキックの時はドキドキしたけれど、これを決めて自信が芽生えた。あの瞬間が始まりだったんだ。

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