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2頭が安楽死、福永祐一は鎖骨骨折…香港スプリントの“落馬事故”はなぜ起きたのか? “わずか1秒半”の悲劇で、避けるのは不可能――2021 BEST3

posted2022/01/07 17:00

 
2頭が安楽死、福永祐一は鎖骨骨折…香港スプリントの“落馬事故”はなぜ起きたのか? “わずか1秒半”の悲劇で、避けるのは不可能――2021 BEST3<Number Web> photograph by Photostud

スプリンターズS制覇時のピクシーナイトと福永祐一

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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2021年、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト3を発表します。競馬部門の第1位は、こちら!(初公開日 2021年12月13日/肩書などはすべて当時)。

 12月12日に香港シャティン競馬場で行われた香港スプリント(芝1200m、3歳以上GI、12頭立て)で、4頭が落馬する事故が起きた。残念なことに、香港の2頭(アメージングスター、ナブーアタック)が予後不良(救命不能と診断され、安楽死処置)となり、日本のピクシーナイトも骨折。落馬した4人の騎手のうち3人が病院に搬送され、福永祐一が鎖骨を骨折したことが判明した。

 2頭が天に召されたことは悲しいが、福永を含め負傷した3人の騎手は事故発生直後から意識がはっきりしており、致命傷にならなかったことは不幸中の幸いだった。

突如発生した“アクシデント”の真相

 アクシデントは、各馬がスパートをかけようとする4コーナーで発生した。

 まず、3番手の外目を走っていたライル・ヒューイットソンのアメージングスターが前脚に突如故障を発生したと思われ、支えを失って転倒した。直後にいたザカリー・パートンのラッキーパッチが横たわるアメージングスターに躓いて転倒。その斜め後ろにいた川田将雅のダノンスマッシュはアメージングスターに接触しながらも跳び越えたが、内のラッキーパッチにも衝突。スピードダウンして、そのまま最下位で入線した。

 そこから少し後ろの内にいたカリス・ティータンのナブーアタックも、アメージングスターに躓いた直後、ラッキーパッチにぶつかって転倒した。

 その真後ろにいた福永のピクシーナイトは、アメージングスターに躓きながらも跳び越えかけたが、ラッキーパッチに追突して転倒。投げ出された福永は、顔と胸から馬場に打ちつけられた。少しの間動かずにいたので心配されたが、意識はしっかりしているとの報せに、私たちは胸を撫で下ろした。全治などの詳細は不明だが、左鎖骨を骨折したと伝えられている。ピクシーナイトは、当初目立った外傷はなかったものの、左前膝を骨折していることが判明した。

 パートンは肋骨と鼻骨の骨折、ヒューイットソンは股関節の骨折などを負った模様。落馬したもうひとりのティータンは、その後のレースにも騎乗していた。

 負傷した騎手たちと、ピクシーナイトの、一日も早い回復を祈りたい。

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