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藤井聡太三冠「46敗」の研究(驚きの勝率0.842)…デビュー丸5年、藤井三冠19歳が負け越している棋士は何人いる?――2021 BEST3

posted2022/01/06 11:00

 
藤井聡太三冠「46敗」の研究(驚きの勝率0.842)…デビュー丸5年、藤井三冠19歳が負け越している棋士は何人いる?――2021 BEST3<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

10月でデビュー丸5年の藤井聡太三冠。15日時点で246勝46敗だが…負け越している棋士は何人いるのか? 写真は7月の棋聖戦、初防衛後

text by

相崎修司

相崎修司Shuji Sagasaki

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Sankei Shimbun

2021年、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト3を発表します。将棋部門の第2位は、こちら!(初公開日 2021年10月26日/肩書などはすべて当時)。

 藤井聡太三冠は今年の10月で棋士デビューから丸5年となった。その間に250近くの白星を積み重ねたのに対し、負けはわずか46しかない(10月15日時点で246勝、通算勝率0.842)。1年間の平均が50勝近いというのも驚きだが、それ以上に年間に10敗していないペースというのはとんでもない話である。例えば、2020年度の成績は44勝8敗だが、この年度8敗というのは、20年度をフルで戦った棋士の中では最も少ないのだ。

 そもそも、棋士の負け数というのは弱い棋士だから増えるというものではない。むしろ強い棋士こそ増える傾向にある。なぜかというと、公式戦のほとんどが1敗失格のトーナメント棋戦だからだ。勝ち進んでリーグ入りやタイトル戦番勝負に登場するという実績を積まないと負け数を増やす機会はないのである。事実、20年度の最多敗は23敗を喫した永瀬拓矢王座だが、この年の永瀬は同時に44勝を上げており、藤井とともに最多勝利賞を受賞している。

 改めて藤井の各年度の成績及び、敗退した棋戦を見てみよう。(敗退棋戦は時系列順にあげている)

・16年度 10勝0敗

・17年度 61勝12敗 朝日杯優勝(竜王戦、上州YAMADA杯、王将戦、棋王戦、加古川青流戦、新人王戦、銀河戦、NHK杯、棋聖戦、叡王戦、王位戦、王将戦)

・18年度 45勝8敗 朝日杯、新人王戦優勝(NHK杯、竜王戦、王座戦、棋王戦、王位戦、叡王戦、順位戦C級1組、棋聖戦)

・19年度 53勝12敗 (銀河戦、棋王戦、王座戦、NHK杯、銀河戦、竜王戦、日本シリーズ、叡王戦、王将戦、王将戦、朝日杯、棋王戦)

・20年度 44勝8敗 王位、棋聖獲得。朝日杯、銀河戦優勝(王座戦、棋聖戦、竜王戦、日本シリーズ、王将戦、王将戦、NHK杯、王将戦)

・21年度 32勝6敗 王位、棋聖防衛。叡王獲得(10月15日時点、未放映のTV棋戦を除く)(王座戦、順位戦B級1組、王位戦、叡王戦、叡王戦、棋王戦)

「六段以下の棋士に負けた」のは2年前が最後

 藤井の負け数が少ない理由として、まず一つは年間10局を戦う順位戦でほとんど負けていないことが挙げられる。今期で5期目の参加となるが、まだわずか2敗しかしていない。また、17年度と比較して18年度の対局数が少ないのは、あまりの昇段スピードの速さで上州YAMADA杯と加古川青流戦の参加資格を失ったことがある。仮に参加したとして前年度のように途中敗退をしたかどうかは不明だが、結果として負ける機会が減ったのは確かだ。

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