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「監督を辞めた今も」2017年、わずかな差でホークスに敗れ、ラミレスの胸に残ったもの。【SMBC日本シリーズ】 

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鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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photograph byHideki Sugiyama

posted2021/11/11 11:01

「監督を辞めた今も」2017年、わずかな差でホークスに敗れ、ラミレスの胸に残ったもの。【SMBC日本シリーズ】<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

アレックス・ラミレスは現在、横浜市内でスポーツジムを経営している

まだセはパに勝てないのか

 ラミレスも、選手たちも実感していた。自分たちは、日本一まであと少しのところまで近づいた。だからこそ、指揮官の胸にもチームにも、どうしようもない悔しさと、自信が残った。

「日本シリーズに進出して、ああいう戦いができたことが、人間的にも監督としても自信になりました。そこで学んだものもありました」

 ラミレスと選手たちの挑戦から4年、今年もまたSMBC日本シリーズがやってくる。

「自分たちが出たときもそうでしたけど、まだセ・リーグはパ・リーグに勝つレベルにはないかなと思います。パワー対パワーというものが、パ・リーグの方が全面的に出ている。投手もセ・リーグより全体的に速くてパワフル。パ・リーグの打者はそういうピッチャーを見慣れているので、セ・リーグの投手に対して上から目線というか、精神的にマウントを取れている。

 機動力でも、私たちはホークスの甲斐(拓也)という素晴らしいキャッチャーからなかなか盗塁できなかったが、例えば今年のロッテはかなり走っている。もちろん、野球なので何が起こるか分かりません。セ・リーグにも素晴らしいキャッチャーはいますから、そういうチームが出場すればセ・リーグのファンにとっても面白いシリーズになるのではないかと思います」

 現在、横浜市内でスポーツジムを主宰しているラミレスは解説者としての立場から、そう言った。

 一方で内面には、今も最高の舞台への滾るような思いが巡っている。

「あの後もリーグ優勝をして、日本シリーズに勝つことを目標にして戦いました。日本一はずっと残るものですし。監督を辞めた今も、その目標を達成したい気持ちがあります」

<前編>ラミレス監督はなぜ不振の桑原を使い続けたのか。ホークスとの激闘の舞台裏を明かす。【SMBC日本シリーズ】

SMBC日本シリーズが今年もやってくる。

SMBCが冠スポンサーとなって8度目となる、日本プロ野球最高峰の戦いが今年も11月20日から繰り広げられます。

セ・リーグ王者とパ・リーグ王者による死闘は果たして、どんなドラマを生むのでしょうか。

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