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高校の成績は“オール5”で慶大進学、レスリング・尾崎野乃香が世界へ 強豪校スカウト「何が何でも尾崎を獲れという指令が…」――2021上半期 BEST5

posted2021/09/23 17:00

 
高校の成績は“オール5”で慶大進学、レスリング・尾崎野乃香が世界へ 強豪校スカウト「何が何でも尾崎を獲れという指令が…」――2021上半期 BEST5<Number Web> photograph by Sachiko Hotaka

全日本選抜レスリング選手権の女子62kg級で初出場・初優勝を遂げた尾崎野乃香

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

PROFILE

photograph by

Sachiko Hotaka

2021年上半期(3月~8月)、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。ボクシング・格闘技部門の第2位は、こちら!(初公開日 2021年6月5日/肩書などはすべて当時)。

 高校時代の成績はオール5。「オリンピックで金メダルを獲る」という目標を掲げる前は「人の役に立つ仕事に就きたい」という理由で医師を目指していたという。だから、今春慶應義塾大学へ進学したというニュースを耳にしたとき、いかにも彼女らしい選択だと納得するしかなかった。

 5月27日から30日まで無観客で東京・駒沢体育館で開催された全日本選抜レスリング選手権。大会初日に行なわれた女子62kg級では尾崎野乃香が初出場・初優勝を果たした。

 昨年12月開催の全日本選手権には高3で初出場を果たし、初優勝を収めている。シニアの国内二大選手権を連覇したことで、尾崎は今年10月ノルウェーでの開催が予定されている世界選手権への出場を決めた。

「自分は世界カデット選手権で優勝した経験(2回)はあるけど、シニアの世界選手権は初めてなのでとてもワクワクしています」

ユースオリンピックでは15歳とは思えぬ受け答え

 筆者は2018年10月、彼女がJOCエリートアカデミーの先輩である鏡優翔(現・東洋大)とともに、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催されたユースオリンピックに出場した際、現地取材する機会に恵まれた。

 57kg級に出場した尾崎は当時まだ15歳。出場選手の中では最年少だったが、得意のアンクルホールドを駆使して優勝した。日の丸をマントにはち切れんばかりの笑顔でウイニングランした姿を昨日のことのように覚えている。その直後の尾崎は終始ご機嫌。「決勝を争ったハンガリーの選手は世界カデット選手権の決勝で当たったことがある」と笑顔で語り始めた。「そのときは私がテクニカルフォールで勝っているけど、今回は自分の動画も出回っているし、研究もされていたと思う。だから私は自分のレスリングが防がれた場合、どうやって対処すればいいのかを練習してきました」

 15歳とは思えぬほど、しっかりとした受け答えという印象を受けた。続けて尾崎はこうも言った。

「これからは、もっと上の世代にチャレンジして勝っていくことが目標です」

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