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なぜ藤井聡太は一時期《豊島将之に1勝6敗》と分が悪かった? 「そこまで差がつかなくても…」タイトル経験棋士らの“本音”とは――2021上半期 BEST3

posted2021/09/20 11:01

 
なぜ藤井聡太は一時期《豊島将之に1勝6敗》と分が悪かった? 「そこまで差がつかなくても…」タイトル経験棋士らの“本音”とは――2021上半期 BEST3<Number Web> photograph by JIJI PRESS

藤井聡太二冠と豊島将之竜王・叡王。王位戦と叡王戦に続き、竜王戦でのタイトルマッチは大注目だ

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中村太地

中村太地Taichi Nakamura

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2021年上半期(3月~8月)、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト3を発表します。将棋部門の第2位は、こちら!(初公開日 2021年6月29日/段位、肩書は当時)。

 2012年度NHK杯における「豊島? 強いよね」発言で話題になった佐藤紳哉七段だが、発言から9年経た今、「豊島竜王はどこがさらに強くなったのか」、そして王位戦に向けた展望も中村太地七段とともに語り合ってもらった。

“AIで強くなった”のは豊島竜王だけ?

――さらに強くなった豊島竜王について「パワーアップした」と太地先生が表現されていましたが、具体的に何が変わったとお感じでしょうか?

中村 現状はむしろ、ドロドロとした展開でもしっかりといい手を指していて、しかも終盤での逆転勝ちも多くなってきています。そういったところでタイトル獲得、そして第一人者の地位を築いているのかなと。

 豊島竜王の場合は、しっかりとここを強化しようという課題を見つけて、課題を克服するトレーニングをして実際に強くなって、しかも結果を出すというプロセスを踏んでいることが同じ棋士として素晴らしいと思いますね。いち早くAIを取り入れましたけど、明らかに弱点を克服するために有効活用した印象です。

紳哉 よくAIで棋士が強くなったとかいうじゃないですか。ただ僕は「AIで強くなったのって、豊島竜王だけなんじゃないか」って思ってるんですよ。

中村 その見解、興味深いです。

【次ページ】 AI研究で、むしろ弱くなる可能性も高い?

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