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五輪前日に重傷「滑れていることが信じられない」…実父が明かす“スケボー金メダル候補”西村碧莉に何があった?――2021上半期 BEST5

posted2021/09/21 11:00

 
五輪前日に重傷「滑れていることが信じられない」…実父が明かす“スケボー金メダル候補”西村碧莉に何があった?――2021上半期 BEST5<Number Web> photograph by Getty Images

女子ストリートにおいて「金メダル有力」と言われていた日本女子のエース・西村碧莉

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吉田佳央

吉田佳央Yoshio Yoshida

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Getty Images

2021年上半期(3月~8月)、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。東京五輪部門の第4位は、こちら!(初公開日 2021年8月3日/肩書などはすべて当時)。

 過去にこれほどまでスケートボードがフォーカスされたことがあっただろうか。

 堀米雄斗の金メダル獲得に始まり、「ゴン攻め」「鬼やべー」など“フランクすぎる解説”でバズった瀬尻稜、そして極め付けは中山楓奈の銅メダルと西矢椛の日本史上最年少金メダル獲得である。

 しかもまだパーク種目を残しているにも関わらずだ。女子パークは最もメダル獲得の可能性が高いと言われている。もともとスケートボードはメダル獲得の有力種目と目されてはいたものの、この盛り上がりはどこまで行きつくのか予想もつかない。

スケボー界でも“日本の絶対エース”がメダルを逃した

 だがその盛り上がりの中で、涙を呑んだスケーターがいる。競泳の瀬戸大也選手やテニスの大坂なおみ選手と同じく、女子ストリートにおいて「金メダル有力」と言われていた日本女子のエース西村碧莉だ。全身真っ白のコーデに、まばゆいばかりの金髪とキュートなルックスで覚えている人も多いのではないだろうか。

  彼女はこれまで国内はおろか、世界でも全くと言っていいほど確立されていなかったガールズシーンを自らの力で切り開き、前人未到の道を拓いた第一人者なのである。彼女の後輩に当たる西矢椛や中山楓奈といったスケーターがメダリストになれたのも、彼女の背中を追いかけ続けてきたからに他ならない。

 ではそれほどの存在である彼女が、なぜメダルを逃してしまったのだろうか。そこにはごく一部の近しい人しか知らない壮絶なドラマがあった。

開会式前日の練習中に…

 事の始まりは開会式の前日、22日の練習中に起こった。

 パーク中央のメインセクション、12段の丸レールでKグラインド(デッキの先端側のトラックと呼ばれる金属のパーツを斜めにかけて滑るトリック)にトライした際、着地でカカトを痛めた。

 これは解説の瀬尻も言っていた事だが、スケートボードは一歩間違えれば大ケガにつながるリスクの高いスポーツだ。しかもそれが五輪会場として使用されるスケートパークで、なおかつベストトリックで高得点を狙うセクションとなれば尚更だ。練習から常に危険と隣り合わせにある。

 ただ、まだこの時は良かった。

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