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巨人は桑田コーチの“第7世代”意識改革で3連覇へ。阪神も藤浪復活で黄金期到来の予感。 

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posted2021/03/15 11:00

巨人は桑田コーチの“第7世代”意識改革で3連覇へ。阪神も藤浪復活で黄金期到来の予感。<Number Web> photograph by KYODO

桑田コーチは2006年に退団して以来、15年ぶりに巨人のユニフォームを着る(左)。藤浪は昨季、リリーフ登板も経験して復調の兆しを見せた。

左腕・横川の成長がトレードに繋がった!?

 昨年は期待されながら終盤に息切れした形で9勝止まりの戸郷は、菅野に次ぐ2番目の投手という立ち位置で今年は2桁勝利、150イニングの投球回数が最低ノルマとなる。一方、原監督が「新人王を獲らせる」と宣言した直江は、昨年の腰のヘルニア手術後の回復も順調に進み、開幕早々には戦列復帰の目処も立ってきている。

 キャンプから練習試合と着実に足跡を残している横川も、ローテーションの一角を狙えるところまできている。そしてこの左腕の成長が、あの思い切ったトレードの伏線となったことも間違いないところだろう。

 昨年まで先発に中継にとユーティリティー投手として貴重な役割を担ってきた田口を同一リーグのヤクルトへと放出することは、巨人にとっても重い決断だったはずである。

 だが、コロナ禍の影響で今年の打線の目玉だったジャスティン・スモーク内野手とエリック・テームズ外野手の来日のメドがいまだに立っていない。刻一刻と変わる状況にすぐさま反応し、2人の穴埋めとなる存在として狙いを定めたのが未完の大器・廣岡だった。

廣岡の加入で重量打線が完成へ

 内野なら全ポジションをこなせる廣岡の加入は、開幕に間に合わない新外国人選手の穴埋めばかりではなく、吉川尚輝、北村拓己両内野手を軸に展開されている二塁のポジション争いでも大きなインパクトを与えるはずだ。

 吉川がポジションを奪えば1番に入り、梶谷を2番、坂本勇人内野手を3番に起用するオーダーも可能になる。一方、北村か廣岡が二塁で起用されて新外国人2人が加われば、1番の梶谷から坂本、丸佳浩外野手、岡本和真内野手に5番のスモーク、6番のテームズと続いて7番に北村か廣岡という重量打線が完成する。

「デンとした野球をするなら北村や廣岡が打線に入ってくれることも魅力になる」

 原監督のこの言葉が、巨人が今年目指している野球を如実に表すものでもあった。

 自立した選手集団という高い理想を掲げる今年の巨人。もちろんそう簡単に理想通りにチームが動くなどとは原監督も思っていない。だからこそ中川皓太投手をクローザーに転向させてルビー・デラロサ、高梨雄平、鍵谷陽平らの中継投手陣の充実を図り、総合力で他を圧するこれまでの戦いの準備も忘れてはいない。

 変幻自在。リーグ3連覇と悲願の日本一奪回のために、今年も原野球は何でもありだ。

【次ページ】 新選手会長が叫んだ「阪神は黄金期に入る!」

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