第97回箱根駅伝(2021)BACK NUMBER

第97回箱根駅伝のシード権争いを占う。國學院大と東国大はエースの穴を埋められるか。

posted2020/11/12 11:00

 
第97回箱根駅伝のシード権争いを占う。國學院大と東国大はエースの穴を埋められるか。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

全日本大学駅伝では7区7位だった國學院大學の藤木宏太。第97回箱根駅伝のシード権獲得にはエースの奮起が不可欠だ。

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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Yuki Suenaga

 10位と11位――。

 たったひとつの順位差でチームは、天国と地獄を味わう。

 10位までのチームには、翌年の箱根駅伝出場が約束された大事な手形、いわゆるシード権が与えられる。だが、11位以降は、その手形を失い、翌年は本大会の前に箱根駅伝予選会を戦い、出場権(10枠)を獲得しなければならない。

 それは、箱根駅伝を2回走るようなものだ。

 シーズン中に予選会と本大会の大きな山を2つ作らないといけなくなるからだ。夏合宿の多くは予選会に向けての練習が主となり、ハーフマラソンの距離を走れるように選手の仕上げを早めないといけない。

 しかも予選会は想像以上に厳しい。周囲の期待が膨らむ中、負けられないプレッシャーを抱えて選手は走る。戦力的に優位にあるチームでも予選会に絶対はない。

10区のブレーキで11位圏外へ……

 前回まで18年連続で箱根駅伝を走りながらも、前回大会11位でシード権を失った中央学院大学は、充実した戦力から予選会の突破が確実視されていた。しかし、まさかの12位に終わり、箱根駅伝出場の椅子を失った。

 どの大学も喉から手が出るくらい欲しいシード権だが、それを手元に引き寄せるポイントは、とにかくミスをしないことに尽きる。

 ミスが起こり、大きなブレーキ区間が出ると一気にシード圏外に落ちる。そのタイミングが9区、10区の終盤だと致命傷になる。また、強いアンカーがいることもシード権獲得のためには欠かせない。

 前回、8区でたすきを受けた時点で10位の中央学大は、11位の創価大学に37秒差をつけ、9区では55秒まで差を広げた。だが、10区のアンカー勝負で創価大の嶋津雄大(当時2年)が区間賞の走りで東洋大学を抜き、9位に上がった。逆に中央学大はアンカーが区間18位とブレーキになり、総合11位となってシード権を逃した。

 ここ数年、中堅校の実力が伯仲している。今回もシード権を争う戦いは、僅差になるのは間違いない。

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