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本田、柿谷を支え、青森山田も支援。
バランススタイルとサッカーの関係。
posted2020/07/01 08:00

現代表の高畠侑加さんと、創業者の太志さん。サッカー界での存在感も大きくなってきた。
text by

佐藤俊Shun Sato
photograph by
BALANCE STYLE INC
「サッカーのあるライフスタイル」
バランススタイルがそのコンセプトを基軸にファッションを展開して10年。今や店舗は東京・千駄ヶ谷、表参道ヒルズ、名古屋、大阪、福岡に加え、2020年7月に、渋谷・MIYASHITA PARKにも新たに出店する予定だ。海外ブランドに加えD2Cブランドも展開するなど、サッカーとファッションを結び付けた独特の世界観に魅了され、大勢のファンに支持されるバランススタイルの「成長」の軌跡をたどる。
高畠太志(現取締役)さんがバランススタイルの前身となるバランスマネジメントをスタートさせたのは、2009年9月である。当時は、本田圭佑のマネジメント業務が主だった。
「北京五輪前ぐらいから知人の紹介で知り合った本田選手をマネジメントしていました。その頃は、本田選手の知名度もそれほど高くありませんでしたが、南アフリカW杯に向けて、活躍しそうな予感があったので、マネジメントする会社を設立しました」
本田圭佑のゴールで全てが変わった。
南アフリカW杯直前まで本田は中村俊輔の後塵を拝し、試合に出られるかどうか微妙な状況だった。だが、南アフリカW杯、初戦のカメルーン戦に出場した本田がゴールを決め、勝利に貢献すると世界が変わった。
「その1ゴールですべてが変わりました。電話やメールが鳴り止まなかったですね」
本田は「サッカーで活躍してスターになりたい」と語っていた目標を達成。大会後、太志さんは取材の調整や広告折衝などの業務に忙殺された。間近で一夜でスターになった本田の姿を見て、太志さんは「成功」という言葉の意味を実感したという。
本田との契約は、2012年に終了するが、入れ替わるようにセレッソ大阪の下部組織にいた侑加(現代表取締役)さんの兄(奥谷尚哉さん)の紹介でマネジメント契約した柿谷曜一朗がクローズアップされるようになった。ブラジルW杯が開催された2014年までは本田、柿谷という選手のマネジメント業務が事業の軸になっていた。