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清水希容にとっての“オリジナル”。
「自分を成長させてくれる時間」

posted2020/05/11 11:00

 
清水希容にとっての“オリジナル”。「自分を成長させてくれる時間」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

text by

福田剛

福田剛Tsuyoshi Fukuda

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

沖縄で生まれ、世界に広まった空手で、日本代表として、数々の世界大会で優勝を果たした清水希容。メダル候補として日本のみならず、世界が注目する、彼女のオリジナリティを聞いた。

「すごくかわいいです! カットオフに憧れていたので、ちょうどいい長さに合わせてもらえて嬉しいです。ブルーは私のラッキーカラーなので、ジーンズはいつもこの色を選んじゃいます」と、501®の穿き心地を語る、清水希容。その笑顔はとても空手家とは思えないほどチャーミングだ。

「普段はこんな感じですけど試合中は表情が自然と険しくなるみたいで、いつも怖いって言われます(笑)」

 清水が空手に出会ったのは、小学3年生のとき。すでに空手を習っていた兄に連れられて訪れた道場で、初めて見た「形」の美しさに魅了された。

 空手競技は大きく「形」と「組手」の2種類に分かれる。清水は空手女子形の日本代表として数々の世界大会に出場、世界選手権は'14年、'16年の2大会連続で優勝、全日本選手権では'13年から'19年まで7連覇を果たしている。これほどの実力者でありながら、長い間自分に自信を持つことができなかったという。

「読書が好きなこともあって、メンタルを強くするために、自己啓発の本を読みあさった時期もあります。そこから得たものも多いですけど、最近は特に空手について書かれた本を読んで、いろいろ学んでいます」

 演武は一見すると踊っているようにも思えるが、実は一挙手一投足に意味があり、四方八方から攻撃されている状態を想定し、相手の技を受け、相手を倒すために攻撃をする。

「小学生の頃はダンスの振り付けのように人の真似をしてただ動きを覚えていました。でも最近は目の前に現れた仮想の敵がどういう間合いで動いているのか、どう打てば相手が倒れるのかを想像して動いています。それぞれの動きの意味を知れば知るほど、深みがでてくるので、その形が生まれた当時の時代背景やどういう思いが込められているのかを理解して、体現することが大切なんです。大会では想像を膨らませて、チャレンジするように心がけています。他の人から見ると小さなことでも、チャレンジして成功する。この積み重ねが自信になっています」

【次ページ】 会場の隅々までパワーやインパクトを。

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