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<特別インタビュー vol.3>
姫野和樹「ジャッカルを生んだ心身のクールダウン」

posted2020/03/30 11:30

 
<特別インタビュー vol.3>姫野和樹「ジャッカルを生んだ心身のクールダウン」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

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別府響(文藝春秋)

別府響(文藝春秋)Hibiki Beppu

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Hideki Sugiyama

昨秋、日本中のファンを熱狂の渦に巻き込んだラグビー日本代表。
躍動した若きNo.8が感じた、激しい戦いの連続を乗り切る秘訣とは。

「街の中で声をかけられる機会も増えましたし、本当にガラッと状況が変わりました。トップリーグにもこれまでにないくらいファンの皆さんに来てもらっていて、選手はみんな変化を感じていると思います」

 姫野和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)はそう言って、昨年からの喧噪を振り返る。

 変化の最大の理由は、昨秋に行われたラグビーW杯での日本チームの大躍進だ。

「ONE TEAM」を合い言葉に、日本史上初のベスト8進出を果たしただけでなく、チーム一丸となって格上の強豪国を相手に奮闘する姿は、日本中を感動の渦に巻き込み、ラグビーという競技の存在感そのものを向上させる大きな結果を残した。

 姫野自身もFWとして全5試合に出場し、その類い稀なフィジカルを活かした強力な突破と、代名詞にもなった鋭い「ジャッカル」で、チームに大きな貢献を果たした。

「一試合ごとに期待が高まっているのが感じられて、ラグビーに注目が集まっているのを実感出来ました。嬉しさと高揚感がありましたね。『また次、勝ったらラグビーというスポーツが認められるんだ』という気持ちで、試合が終わるたびにモチベーションが上がっていくような状況でした」

W杯の試合は全部キツかった。

 一方で、振り返ってみればこれまでの先達が開くことの出来なかった重い扉を開くことは、当然長く、厳しい戦いの連続でもあった。

「一番苦しかった瞬間は……全部です(笑)。W杯の試合は本当に全部キツかった。紙一重の試合ばかりでしたけど、応援してくれる国民のみなさんがいたからあれだけの結果を成し遂げることができたのかなと思っています」

【次ページ】 次の一戦に備えるクールダウン。

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