Number×MINTIABACK NUMBER

<特別インタビュー vol.1>
鮫島彩「気持ちのリフレッシュと、コミュニケーションを大切に」

posted2020/03/10 11:00

 
<特別インタビュー vol.1>鮫島彩「気持ちのリフレッシュと、コミュニケーションを大切に」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

text by

別府響(文藝春秋)

別府響(文藝春秋)Hibiki Beppu

PROFILE

photograph by

Hideki Sugiyama

9年前には世界の頂点に輝き、シンデレラストーリーを体現した「なでしこジャパン」。
そんな代表を支える不動のDFが語る、心身のコンディショニングの重要性とは。

「正直言うと、実はあまり成功した記憶ってないんです。いま思うと、本当にできないことだらけだったなぁ」

 いまから9年前の2011年FIFA女子W杯での初優勝、2015年のW杯で再びの決勝進出――。突如として世界のトップに躍り出た女子サッカー日本代表“なでしこジャパン”のメンバーたちは、文字通り一躍、時の人となった。

 そのすべてのチームにおいて不動のサイドバックを務めた鮫島彩は、当時を振り返ると、冒頭のような意外な感想を漏らした。

「『いまの自分で、あの時の大会を、あの時のメンバーで戦ってみたい』とはたまに思います。当時、先輩方に頼りきりで本当に何もできませんでしたから」

 世界の頂点を狙うようなチームの主力であってなお、見つめる視界はさらに上。鮫島の言葉からは、そんな意思が見えてくる。そして、そのストイックさがあるからこそ、栄光を知る多くのメンバーが一線を退いたいまでもなお、鮫島は代表でもクラブでも第一線で戦い続けられるのだろう。

リフレッシュできる時間は大事。

 一方で、そんな過去を振り返ると、楽しい思い出として甦るのは、ピッチ外での出来事も多いと鮫島は言う。特に試合やトレーニングからの帰り道は、激しく厳しい戦いからの“気持ちの切り替え”のために、非常に重要だった。

「ホテルと練習場までの距離が長いときは、特にそうですね。練習や試合の後にみんなで話してリフレッシュできる時間はとても大事。そんな風に試合や練習から、気持ちをクールダウンできる時間は団体競技の醍醐味だと思います。チーム戦ならではの魅力ですね」

 そんな瞬間こそが、チームにとっても鮫島自身にとっても、とても大切だったという。そして、そんな時間の一助になったのがミンティアだった。

「いまでも同じですけど、よく試合や練習からの帰りのバスの中で、チームメイトで回したりしました。『要る人、いるー?』みたいな感じで。コミュニケーションにもなりますし、みんなで一粒ずつとか分けやすくて良いですよね。いつもイヤホンなどと一緒に鞄の中の取り出しやすいところに入れているんです。試合のときにも、誰かのロッカーに色んな種類のミンティアが置いてあったりして、何粒か勝手に貰ったり(笑)。それを食べてお気に入りのフレーバーができたこともありました」

【次ページ】 体のケアと気持ちの切り替えが重要。

1 2 NEXT

ページトップ