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巨人、阪神、中日、DeNA、日本ハム。
オフシーズンの配信番組が面白い。 

text by

谷川良介

谷川良介Ryosuke Tanikawa

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photograph byHANSHIN Tigers

posted2019/12/13 10:30

巨人、阪神、中日、DeNA、日本ハム。オフシーズンの配信番組が面白い。<Number Web> photograph by HANSHIN Tigers

「虎視探々」でインタビュアーとなった渡部建さん(左)と近本光司。さまざまなコンテンツで今季を振り返りたい。

ビッグベイビー岡本和真の葛藤。

 もっとも印象的だったのはビッグベイビーこと、岡本和真。彼の葛藤が心に刺さる。23歳で巨人の4番を任されるも、今季序盤は不振に喘いだ。周りの証言から、いかに重圧がのしかかっていたかが痛いほど伝わってくる。元木大介コーチとのエピソードも必見だ。

 こういった選手、チームの紆余曲折のストーリーは特定のファンだけに向けられたものではない。野球選手を志す子供たち、そして厳しい社会を生き抜くすべての人たちへのヒントにもなる。細部までこだわる高い映像力と取材力の賜物は、野球好きならずともぜひ味わってほしいものだ。

渡部建さんの近本インタビューは必見。

 全7話のうち、6話までが配信された。次の配信を待ち遠しく番組リストを回遊していると、興味をそそられるコンテンツに出会った。

 まず、巨人の宿敵・阪神のオリジナルコンテンツ「虎視探々」だ。見ると、40年のファン歴を誇るお笑い芸人・アンジャッシュ渡部建さんが、今季のキーマンを軽快に掘り下げている。

 他球団ファンからは阪神選手のインタビューなんか「興味ないよ!」という声も聞こえそうではあるが、そこは巧みな話術を持つ渡部さん。ファン目線でありながらも、持ち前のバランス力で選手の魅力をふんだんに引き出している。

 第1回はプロ1年目から盗塁王のタイトルを獲得し、長嶋茂雄が持つセ・リーグ新人最多安打記録も塗り替えた近本光司が登場。

 充実の1年を振り返ると思いきや、いきなりプロの壁にぶつかっていたことを吐露。シーズン終盤には「こんなに体が動かないんだ」と盗塁の難しさを痛感したといい、レジェンド赤星憲広の偉大さを思い知ったエピソードから始まる。

 さらに22打席ヒットが出なかった夏場、復調のきっかけをつかむ過程に、ある意外な人物の助言があったことを告白。これを見たらきっと多くの阪神ファンは、横浜方面には足を向けられないはずだ。

【次ページ】 梅野、矢野監督にもこの1年を直撃。

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