Number ExBACK NUMBER

いい顔に迫る資生堂クロストーク「ONE ON ONE」
阿部詩(柔道選手) × 吉岡里帆(女優)

posted2019/12/10 11:00

 
いい顔に迫る資生堂クロストーク「ONE ON ONE」阿部詩(柔道選手) × 吉岡里帆(女優)<Number Web> photograph by SHISEIDO

text by

資生堂

資生堂SHISEIDO

PROFILE

photograph by

SHISEIDO

女優・吉岡里帆が若きアスリートと語り合い、「いい顔」の理由に迫るクロストーク。今回のゲストは、柔道選手の阿部詩さん。凛とした佇まいには王者の風格が漂います。

兄がいるから強くなれる

吉岡 初めて国際大会で優勝されたのは2017年のグランプリ・デュッセルドルフですよね。史上最年少の16歳225日で優勝を飾った時はどんなお気持ちでしたか? 

阿部 その大会は出場できたことが不思議だったくらいで、1回勝てば十分だなと思って臨んでいたんです。でもその場に立つと、これは勝てるんじゃないかという自信が湧いてきて、もともと何のプレッシャーもない立場だったので、挑戦者の気持ちだけで挑みました。

吉岡 それ以来、国際大会で次々に優勝されてきましたけど、まだ弱冠19歳なんですよね? 19歳で世界と戦う強さを持つ感覚って、どんな感じなんだろうなって。なかなか想像できない境地だと思うので。

阿部 私にもそんなにわからないんですけど、昔から年上の選手と練習するのが楽しくて、高校の先生にも「年齢は関係ない」と言われていたので、年上の方でもあまり怖くなく戦えます。強い選手に勝つのもすごく楽しくて、負けず嫌いでもありますし、自分より上の選手に勝つことに充実感を感じます。そういうところに今の強さがあるのかなと。

吉岡 なるほど、頼もしいです! 自分が挑戦者だった時と、こうやって挑戦を受ける側になってきた今と、感覚はやっぱり違いますか?

阿部 全然違います。前は負けて失うものが自分になかったので、成績を残してきた方に勝つのがすごく楽しかったんですけど、私は今追われる立場なので、試合に対する楽しさというのはまったくなくて、恐怖心だったり、不安だったりが大きくなってきたかなとは思います。

吉岡 5歳の時に柔道をはじめられて、それからずっとすぐそばでお兄さんの阿部一二三選手の姿も見てこられたわけですよね。

阿部 本当にすごいなって。たくさん練習をして、トレーニングもしているので、ずっと尊敬してきましたし、今も尊敬しています。

吉岡 そうやって尊敬できて強い人がお兄さんだったということは、詩さんご自身の強さにもつながっていると思いますか?

阿部 はい、比べられてイヤだった時もあるんですけど、本当に強いお兄ちゃんがいるから、私も強くなることができた。常に引っ張ってくれる存在だったので、お兄ちゃんが強くてよかったなと思います。

吉岡 78キロ超級の曽根輝選手は同い年の親友なんですよね。気の置けない友人が同じ競技にいるというのは、競技人生においてどういう意味があるのでしょう?

阿部 自分にとって、ひとりしかいない存在だと思います。中学生のころから合宿や試合の時にはいっしょで、お互いに励まし合ったり、どっちかが負けたら少し気遣ったりしてきて、そういう存在がいて今の自分があるような気がします。どこかライバル視するところもあるんですけど、お互いに刺激し合って、高め合えているので。

吉岡 すごく素敵な関係ですね!

【次ページ】 父の声援が試合のスイッチ

1 2 3 NEXT

ページトップ