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2019年F1開幕! 勢力図が大変化。
ホンダの供給先と逆襲のフェラーリ。
【2019年上半期 F1部門1位】 

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尾張正博

尾張正博Masahiro Owari

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posted2019/08/14 19:30

2019年F1開幕! 勢力図が大変化。ホンダの供給先と逆襲のフェラーリ。【2019年上半期 F1部門1位】<Number Web> photograph by AFLO

フロントウイングをはじめ、意欲的なデザインのフェラーリSF90。メルセデスの覇権を覆せるか。

フェラーリがテストで圧倒的な速さ。

 ところが、いくつかのF1チームの優秀なエンジニアたちは、レギュレーションを遵守しつつ、これまでとは異なる方法でフロントタイヤ周辺の乱気流を後方へ吹き飛ばすアイディアを考えついた。そのチームのひとつが、フェラーリだった。

 これまでのフロントウイングのフラップは、中央から両サイドに向かって平行か、やや幅広くなっていた。しかし今年のフェラーリのフラップは両サイドに向かって薄くなり、ちょうど「へ」の字のような独特な形状をしている。細かなパーツが禁止されたため、ならばフラップ全体で前方から流れてきた空気をフロントタイヤの外側へ方向転換しようということだ。

 果たして、プレシーズンテストでフェラーリはライバルを圧倒する速さを披露。昨年の王者メルセデスは、8日間あったテストで、一度もトップタイムを記録することはなかった。フェラーリの勢いはこのまま続くのか。もし、フェラーリがタイトルを獲得すれば、コンストラクターズ選手権としては'08年以来11年ぶり。ドライバーズ選手権を制すれば、'07年以来、12年ぶりの復権となる。

ドライバーの陣容も大きく変動。

アルファロメオのドライバーは、'07年F1王者のキミ・ライコネン(左)とF1フル参戦デビューとなるアントニオ・ジョビナッツィ。

 そのフェラーリで今のところ最後のチャンピオンとなったキミ・ライコネンはフェラーリを離れ、今年はアルファロメオ(旧ザウバー)へと所属チームを変えた。ライコネンと入れ替わるようにしてザウバーからフェラーリへ移籍してきたのが、2年目のシャルル・ルクレールだ。

 この2人以外のドライバー・ラインナップも例年になく大きく変動。昨年から今年にかけて、4人のドライバーがチームを移籍した。

「オーバーテイク・キング」ことダニエル・リカルドはレッドブルと決別しルノーへ。レッドブルの育成ドライバーのピエール・ガスリーはトロロッソからレッドブルへ昇格した。破産したフォース・インディアを父親が買収したランス・ストロールはウイリアムズからそのレーシングポイント(旧フォース・インディア)へ移籍し、フェルナンド・アロンソがいなくなったマクラーレンに、ルノーからカルロス・サインツが加入した。

 さらに彼ら移籍組以外に新人、復帰ドライバーも6人。実に8チームのラインナップが昨年と変わった。

 変化を求めて、ある者はパートナーを変え、ある者はレギュレーションを改訂し、そしてある者は移籍した。

 1950年にスタートしたF1も今年の開幕戦オーストラリアGPで998戦目を数え、新しい時代へと突入しようとしている。1000戦目まで、あと3レース。次の1000戦に向けて、何かが変わる予感がする。

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