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「ビッグ6」の直接対決を見逃すな。
プレミアの覇権占う序盤の攻防戦。 

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細江克弥

細江克弥Katsuya Hosoe

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photograph byGetty Images

posted2019/08/07 10:00

「ビッグ6」の直接対決を見逃すな。プレミアの覇権占う序盤の攻防戦。<Number Web> photograph by Getty Images

2強を追うトッテナムは第2節で王者シティと激突。悲願のCL制覇を成し遂げたリバプールは、補強を進めるアーセナルと第3節に相見える。

対するはランパード新体制のチェルシー。

 8月9日の「リバプール対ノリッジ・シティ」を皮切りとする第1節では、11日の大トリでそのマンチェスター・ユナイテッドがチェルシーを迎え撃つ。

 スールシャール体制の2年目を迎えるホームのマンチェスター・ユナイテッドは、絶対的な司令塔ポール・ポグバやベルギー代表FWロメル・ルカクの去就問題が長期化。クリスタルパレスから獲得した右サイドバックのアーロン・ワン・ビサカは昨季のプレミアリーグにおける大発見と称される逸材だが、クラブを取り巻く雰囲気はいまだに重苦しい。

 対するチェルシーは昨季までの絶対的なエースだったエデン・アザールを放出したものの、その代役となり得る才能クリスティアン・プリシッチの正式加入、一時期の黄金時代を築いたレジェンド、フランク・ランパードの新監督就任とポジティブなトピックも多く、大きな転換点を迎えながらも前向きだ。

 新しい時代を作るためには、ロス・バークリーやルベン・ロスタフ・チークら自国代表に名を連ねる中堅選手の“一皮剥け”が必要と見る。

シティに土をつけたいトッテナム。

 1週間後の第2節では、17日に「マンチェスター・シティ対トッテナム」が実現。こちらも世界中の注目を集めるビッグカードだ。

 限りなく“完成形”に近づいた印象の強いマンチェスター・シティは、今夏もまた最低限の補強にとどめ、現有戦力でのさらなる精度向上を目指している。

 昨季はペップ体制の絶対的エースであるMFケビン・デブライネがケガによる離脱を繰り返す中、それでも圧倒的な完成度で格の違いを見せつけた。そのデブライネが計算できるなら、必然的にチームの練度は上がるだろう。アトレティコ・マドリーから獲得したMFロドリは、今季35歳を迎えるフェルナンジーニョのバックアップ要員であり、抜け目ない補強もまた盤石。アクシデントさえなければ3連覇も見えてくる。

 だからこそ、トッテナムとしてはここでマンチェスター・シティを叩いて「2-3-1」の構図に亀裂を入れたい。ハリー・ケイン、ソン・フンミン、クリスティアン・エリクセン、さらにチャンピオンズリーグで存在感を誇示したルーカスなど攻撃陣は多士済々。あとは全盛期と比較してやや元気のないデル・アリが本来のキレを取り戻せば、攻撃力はプレミアリーグでも最高峰である。

 昨季は目立った補強なくもチームを熟成させたが、ビッグタイトルには一歩及ばなかった。6年目のマウリシオ・ポチェッティーノ体制は“見極めの1年”となるだけに、この序盤で王者に土をつけて勢いを掴みたい。

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