Number ExBACK NUMBER

いい顔に迫る資生堂クロストーク「ONE ON ONE」
上田桃子(プロゴルフ選手) × 吉岡里帆(女優)

posted2019/04/10 11:00

 
いい顔に迫る資生堂クロストーク「ONE ON ONE」上田桃子(プロゴルフ選手) × 吉岡里帆(女優)<Number Web> photograph by SHISEIDO

text by

資生堂

資生堂SHISEIDO

PROFILE

photograph by

SHISEIDO

女優・吉岡里帆が若きアスリートと語り合い、「いい顔」の理由に迫るクロストーク。今回のゲストは、プロゴルフ選手の上田桃子さん。苦境を乗り越えた今、心に期する決意とは。

笑われるほど目標は高く

吉岡 2018年はどんなシーズンでしたか?

上田 昨年は一度も優勝できなくて、悔しいシーズンだったんです。でもそれ以上に、自分がどこへ向かいたいのかが見えなくて、充実感を得られないシーズンでした。苦しかったです。

吉岡 2017年は年間2勝を上げられて、大活躍の年でしたよね。

上田 アメリカを主戦場にしていた2008年からの6年間で、自分の長所や短所は把握できていたんですけど、もっと視野を広げたい、もっと向上したいと思って欲張ったら、昨年はちょっと失敗してしまって。2017年は王貞治さんを育てられた荒川博先生との出会いをきっかけに、「これをやって頑張ろう」という、ただそのことだけに一心不乱に集中できたんです。でもそれができた後、「じゃあ次は?」ってなった時に見えなくなってしまって。

吉岡 過去のインタビューなどを拝見して、私は荒川先生との出会いの話がすごく好きなんです。荒川先生から教わったことは今も上田さんのベースになっていますか?

上田 はい、それはゴルフだけでなく、人生においてもベースになっているものだと思います。先生と出会ったのは2016年で、2017年は結果が出たものの、2016年が本当にダメだったんです。姿勢やスイングをガラッと変えて、変えたのに逆に成績が落ちてしまったので、本当に大丈夫かなと疑う気持ちもゼロではなかったんですけど、先生は私のことを信じて「いや、大丈夫だ」って言い続けてくれて。そのころ、86歳だった先生は、本当に情熱的に、命を懸けて教えてくださったんですね。ダメなのは変化している証拠だから、焦らず、やることをやっていけば必ずよくなると何度も言ってくれたので、それは大きなきっかけになったと思います。

吉岡 本当に素敵な関係ですよね。荒川先生にとって、上田さんは最後の教え子ということになりますね。

上田 そうですね、先生もいつもそう言ってくれて。私の可能性をとても信じてくれた方で、「人にできないことをするにはまずホラを吹け」と、先生にはよく言われていたんです。実現できたら「ホラ」が「ほらね」になるからって。

吉岡 わあ、カッコいい!

上田 人から笑われるくらい目標は高く持つべきだということなんですね。でもその言葉を聞いて、可能性は信じた人にしかないんだなって思いました。先生は2016年の終わりに亡くなりましたけど、今も試合中に先生の携帯電話の着信音が聞こえることがあるんです。

吉岡 そんなことがあるんですか?

上田 しかも調子が落ちてる時に必ずその音が鳴って。そういう時に先生はまだいるんだなって感じます。

吉岡 言葉や技術がきちんと受け継がれた証なのかもしれませんね。

上田 そうやって先生から教わったことを自分のゴルフ生活や人生につなげていければ、人とは違うゴルファー像を見せていけるんじゃないかなと思っています。

【次ページ】 常に新しい自分で

1 2 3 NEXT

ページトップ