LIVE IN THE MOMENTBACK NUMBER

<LIVE IN THE MOMENT 03>
今井月「代表落ちの昨夏は大きかった」 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph byMakoto Hada

posted2019/04/01 17:00

<LIVE IN THE MOMENT 03>今井月「代表落ちの昨夏は大きかった」<Number Web> photograph by Makoto Hada

高校のチームメイトの姿に湧いた思い。

 代表としての大会のない今井にとって、目標となったのは通学する豊川高校水泳部の一員として出場する全国大会だった。

 大会へ向けて、部員と練習を積み重ねた。そこには、今までは代表合宿などで離れていて知らなかった世界があった。 

「みんながどういう気持ちで高校の全国大会に向けて頑張っているのか、どれだけ大切な大会なのかを知りました」

 頑張っているチームメイトの姿に、自然と湧いた思いがあった。

「初めて、『みんなのために頑張ろう』と思いました。それにみんな高校生だから、代表とは雰囲気も違う。一生懸命に、でもわいわいというか。それも楽しかったです」

 代表では年齢も低い方だったが、高校では最上級生だ。

「引っ張らなきゃ、という気持ちも芽生えました。それまでは、どちらかというとついていく意識でしたが」

 大会では、目指していた総合優勝はかなわなかったが、リレー種目をはじめチームを牽引する姿があった。

「出てよかった、そう思いました。総合優勝できなかったけれど、みんなのために泳ぐ楽しさにも気づきました。思えば日本代表でも、チームのため、日本のために戦うという点では一緒です。自分に必要なものを得た感じがしました」

 12月、今井は世界短水路選手権に出場。100m個人メドレーで銀メダルを手にした。

「世界大会のメダルは獲ったことがなかったので、早く獲ってみたいという気持ちがありました。気持ちよかったです」

 そして、こう続ける。

「代表落ちして、でも仲間が近くで頑張っていたから自分も頑張れた。去年の夏は大きかったです」

【次ページ】 平泳ぎでも、個人メドレーでも代表に。

BACK 1 2 3 NEXT

ページトップ