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<己のプライドを懸けて>
格闘技新時代を切り拓く者たち。

posted2019/03/01 16:30

 
<己のプライドを懸けて>格闘技新時代を切り拓く者たち。<Number Web> photograph by M-1 Sports Media/AbemaTV(3)

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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M-1 Sports Media/AbemaTV(3)

  今、日本格闘技界が熱い。
  20代の血気盛んな若きファイター、長く第一線で闘い続けるレジェンドが、多くのファンの心を掴んでいる。
  彼らが背負うものは何なのか? 彼らがリングに立ち続ける理由は?
  それらの答えは3月の試合で分かる。4人が見せる“覚悟”に注目して欲しい。

 今年は久々に、本誌の表紙を飾る格闘家が現れるかもしれない。そう言えるくらい、格闘技人気が高まっているのだ。ここで紹介する4人が、表紙奪取の有力候補である。

相打ちになっても前に出る武尊。

 武尊は新生K-1を牽引するスターで、3階級制覇を達成。すべてワンデー・トーナメントを制しての戴冠だから抜群の勝負強さだ。ケガなどのアクシデントですら付け入る隙がないのである。故郷の鳥取から上京して以降、有言実行で夢を叶え続けてきた男の身上は「前に出る」ことだ。

「打ち合いでも、相打ちになっても、前に出たほうが勝つんです」

 3月10日、さいたまスーパーアリーナで開催されるビッグマッチでは現役ムエタイ王者ヨーキッサダー・ユッタチョンブリーと対戦する。K-1とムエタイ、似て非なるルールではあるがキャリア最大の難敵なのは間違いない。「K-1が最高で最強だと証明したい」と語ってきた武尊には避けて通れない相手でもある。

神童・那須川、再出発の舞台。

 立ち技格闘技をリードするもう一人の雄が、那須川天心だ。ジュニア時代から実績を残し、プロでも全勝。現役ムエタイ王者をバックキック一発でKOしたこともある。“神童”とも称されるその実力は、RIZIN参戦でさらに広く知れ渡った。

 昨年大晦日のRIZINではフロイド・メイウェザーとボクシングルールで対戦し、賛否両論を巻き起こした。結果は1ラウンドTKO負け。公式戦績に残らないエキシビションだったが「心には一生残りますから」と那須川。今年は、彼を「メイウェザーに負けたヤツ」としか思っていない人間に本来の力を見せつける必要もある。

 再出発の舞台は、3月10日に開催されるRISEの大田区総合体育館大会。以前から那須川自身がアピールしていた世界トーナメントの一回戦だ。ここで彼は、アルゼンチンのフェデリコ・ローマと対戦する。

 武尊27歳、那須川は20歳。多くのファンが対戦を待ち望んでいる2人の魅力について、格闘技マニアとして知られるタレントの関根勤はこう語る。

「武尊選手はあえて、自分の攻撃も相手の攻撃も入る危険ゾーンで打ち合うことを恐れない、むしろ打ち合うことに喜びを感じるタイプ。常に観客の目を意識しているプロ中のプロです。那須川選手は16歳でチャンピオンになり、強敵を次々に倒してきました。こちらの期待以上のパフォーマンスを見せてくれる選手ですね」

【次ページ】 浅倉とJEWELS王者が直接対決。

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