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<LIVE IN THE MOMENT 02>
篠山竜青「とにかく目立ちたがり屋だった」

posted2019/03/08 11:00

 
<LIVE IN THE MOMENT 02>篠山竜青「とにかく目立ちたがり屋だった」<Number Web> photograph by Makoto Hada

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青木美帆

青木美帆Miho Aoki

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Makoto Hada

 2016年に開幕したプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」。2シーズンを経て、篠山竜青はすっかりリーグの「顔」と呼べる存在になった。

 強豪・川崎ブレイブサンダースの司令塔であり、主将。闘志あふれるプレーと的確な判断でチームを引っ張り、コート外ではウィットに富んだコメントでファンや報道陣の心をつかむ。

 パフォーマンス力も一流だ。1月に富山県で行われたオールスターでは、片手を挙げる程度で入場する選手たちの中で一人、富山名物を両手に抱え「ます寿司」をほおばりながら花道を歩いていた。

 リーグで輝きを増すのと並行して、男子日本代表にも定着した。今年8月31日に開幕する世界大会に向けたアジア地区予選。4連敗スタートから怒涛の8連勝で巻き返し、13年ぶり(自力出場は21年ぶり)の本大会出場を決めた「アカツキファイブ」のキャプテンが篠山だ。

 2018年の代表候補選手記者会見では、自筆の“決意の一筆”を披露。筆で力強く書かれた「日本一丸」が、サイトやポスターなど至るところに展開された。

目立ちたがり屋が味わった屈辱。

 振り返ってみれば、10代の頃から目立ちたがり屋だった。

 本人いわく、「自己顕示欲の塊」で、何よりのモチベーションは目立つこととモテること。運動会の徒競走では、毎年ゴール後に投げキッスなどのパフォーマンスを披露し、中学時代の部活練習には、篠山目当ての女子生徒が他校からも訪れたという“伝説”もある。

 目標の1つだった「バスケット専門誌にいっぱい載って、有名になる」は、福井・北陸高の2年時に達成した。“全国から猛者が集まる強豪で、スタメンをとった2年生”。全国のバスケットボール関係者が目を通す雑誌でこのように紹介され、大いに喜んだ。

 そんな篠山少年の鼻っ柱が、盛大に折られる出来事があった。高校2年の冬、全国大会の準々決勝で敗れたことだ。

 夏の全国大会も同じく準々決勝敗退だった。先輩たちが築いた「全国大会ベスト4以上」の連続記録を5でストップさせたこと。秋の招待試合で20点差をつけて勝った相手に敗れたこと。3年生を優勝させられなかったこと……。さまざまな悔いの中でより鮮烈に残ったのが、相手チームのルーキーに“主役”を奪われたことだったという。

【次ページ】 本当の喜びは、日本一にならないと。

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