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瀬戸大也が成長し続ける理由。
キーワードは“集中力”の確かさ。

posted2019/02/28 11:30

 
瀬戸大也が成長し続ける理由。キーワードは“集中力”の確かさ。<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph by

Kiichi Matsumoto

 2013、2015年の世界選手権400m個人メドレーを連覇。2017年の大会では同種目と200mバタフライで銅メダルを獲得。数々の実績が明確に物語るように、瀬戸大也は、日本競泳男子の主軸として活躍を続けてきた。

 その存在をあらためて示したのは2018年末のことだった。世界短水路選手権の200mバタフライで世界新記録をマークして優勝を果たしたのである。年が明けた1月の国内大会でも好記録で優勝、培ってきた地力のたしかさをうかがわせた。

「去年、やってきたことが生きていると思います。2018年は自分の思ったことを、ぶれずにやっていこうと思った年で、それを実行することができた1年でした」

前半から飛ばすという覚悟。

 昨年、瀬戸が試みたのは、前半から飛ばしていくこと、具体的には400m個人メドレーで2分を切って前半の200mを泳ぐことだった。

 とはいえ、それは生易しいことではない。やみくもに飛ばせば後半にばてて失速する。飛ばせるだけの準備をしなければならないから、日々の練習をおろそかにしない気構えが必要となる。準備をしても、レースでは失速する不安にも襲われる。瀬戸もこう語る。

「迷いが絶対出てくると思いました。でもその迷いに負けず、びびらずに前半から積極的に入ると決めていました」

 そんな覚悟とともに過ごしたきっかけは、2017年の世界選手権にあった。銅メダルは手にしたものの、400m個人メドレー3連覇を逃した大会だ。

「社会人1年目で何かふわふわしていたというか、しっかりと自分に集中できていなかったところがありました。トレーニング自体もやりきれていなかった。覚悟があいまいだったなと思いました」

【次ページ】 「自分に集中するための武器」とは。

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