LIVE IN THE MOMENTBACK NUMBER

<LIVE IN THE MOMENT 01>
石川佳純「すべての経験が、今につながっている」

posted2019/02/08 13:00

 
<LIVE IN THE MOMENT 01>石川佳純「すべての経験が、今につながっている」<Number Web> photograph by Makoto Hada

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

PROFILE

photograph by

Makoto Hada

 石川佳純は、今も忘れていない。

 押しも押されもせぬエースとして卓球日本女子を牽引し、国内外の数々の大会で、輝かしい実績を重ねてきた。

 その出発点として、とりわけ鮮烈に覚えている大会がある。

 2009年、横浜で開催された世界選手権だ。世界選手権は団体戦と個人戦が隔年で開催される。この年は個人戦が実施され、高校2年生だった石川は、ベスト8進出を果たした。今までにない好成績だった。

「世界の大会で成績を残せたことが自信になりましたし、もっと頑張りたいと思ったきっかけの大会です。もっと頑張ればもっと行けるんじゃないかと希望を持ちました。自信がついて、オリンピック出場も少し現実的に見えてきたときだったと思います」

寝ている以外は卓球のことを。

 小学生の頃から将来の日本を背負う存在として脚光を浴びていたことを思えば、やや意外とも思える言葉だったが、石川は続ける。

「それまでは、オリンピックに出たいとは思っていましたが、出られたらいいな、というくらいにとどまっていました。世界でやれるともぜんぜん思っていませんでした。横浜は、まさにきっかけとなった大会です。そのあとは意識も変わって、練習時間ももっと増えましたし、寝ているとき以外は卓球のことを考えている毎日でした。基本、卓球以外のことはあとまわしになっちゃいました(笑)」

 他方、こう語る。

「もし、横浜で成績を残せていなかったら……世界で戦いたい、活躍したいという思いはあっても、自信はなかなか持てずにいたでしょうし、オリンピックもまだ見えずにいたと思います。そう考えると、やっぱり大きかったですね」

【次ページ】 期待以上の努力をしなければ。

1 2 3 NEXT

ページトップ