Sports Graphic Number MoreBACK NUMBER

浅田真央 私のスケート愛(10)
「トリプルアクセル」

posted2019/01/24 08:00

 
浅田真央 私のスケート愛(10)「トリプルアクセル」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

真央さんと深夜練習に励む、河内理紗さん(右)と山本まりさん(右から2番目)。

text by

浅田真央

浅田真央Mao Asada

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

 雑誌『Sports Graphic Number』で浅田真央さんが、新しい形でスケートと向き合う現在の思いを綴った隔号の連載『浅田真央 私のスケート愛』。
 2018年3月から現在も連載中のコラムを、NumberWebにて特別に公開いたします!
(2018年12月6日発売『Sports Graphic Number』967号掲載)

 NHK杯で紀平(梨花)さんが決めたトリプルアクセル、私も見ていました。素晴らしかったですね。私は伊藤みどりさんに憧れて、トリプルアクセルを受け継いできました。それを後輩に繋いでいきたいと思っていましたし、紀平さんも「真央さんに憧れて頑張ってきた」と話していたので、とても嬉しかったです。この試合のあと、みどりさんとそのことについて話したんです。

「バトンが紀平さんに繋がりましたね。こんなに嬉しいことはないですね。これからも日本の女子フィギュアスケート界、頑張ってほしいですね」って。

 今シーズンを観ていて、改めて新世代はすごいと感心しています。女子でも4回転+3回転のコンビネーションジャンプを跳ぶ選手が出てきていたり、私が選手だった頃よりもレベルが上がっています。周りの選手たちが高いレベルにいると「自分ももっと頑張らなくちゃ」という刺激になり、引っ張られるので、自然とスケート界全体のレベルが高くなっていくんです。

 みどりさんはいつも私のことを気にかけてくださっていて、ときどきラインでメッセージをいただきます。

 NHK杯の最終日に行われたアイスショーにみどりさんはご出演されていましたが、その後にもやりとりをしましたよ。私のブランド「MaoMao」のグッズにヘアゴムがあるんですけど、みどりさんから「真央ちゃん、密かにね、あのヘアゴムをつけて滑ったんだよ」って、写メつきでラインが来ました(笑)。

 ショーをやるときはいつも、みどりさんに見にいらして欲しい、とお声がけしているのですが、サンクスツアーの福岡公演にもいらしてくださいました。ツアーグッズのタオルも持ってきてくださって、メンバー皆と写真も撮り、とても楽しいひとときでした。

リーダーとしての仕事を意識。

 ツアーは年内残すところあと1回、12月の島根公演です。今はとても細かいところを直している最中で、顔の向きや指先の伸ばし方、首の角度など、動きのひとつひとつを調整しています。

 私はこれまで自分のことで精一杯で、メンバーには細かいところまで注意をせず、目を瞑っていた部分もありました。でも、リーダーとしてはもっとやれることがあったんじゃないか、と少し反省していて。

 メンバー全員、まだまだ伸びしろがあるので、振り付けを覚えたらおしまい、ではなく、もっと綺麗になるんだよ、もっと上を目指せるんだよと伝えています。みんなの吸収力は目を見張るものがあるのでこれからが楽しみです。

【次ページ】 小さい頃の自宅でのトレーニング。

1 2 NEXT
浅田真央

フィギュアスケートの前後のコラム

ページトップ