Sports Graphic Number MoreBACK NUMBER
浅田真央 私のスケート愛(9)
「頑張れ、大ちゃん!」
posted2019/01/23 08:00

サンクスツアーメンバーで、浅田真央さんにとっては弟のようなの橋本誠也さん(右)と川原星さん。
text by

浅田真央Mao Asada
photograph by
Sports Graphic Number
2018年3月からご好評いただいている連載を、NumberWebにて特別に公開いたします!
(2018年11月8日発売『Sports Graphic Number』965号掲載)
今年もフィギュアの新シーズンがスタートしましたね。大ちゃん(高橋大輔)の復帰にはとてもびっくりしました。ニュースで見たときは、「ほんと?」って信じられなかったんですけど、後で大ちゃんからラインで報告がきました。
彼の中ではもう決まっていたことなので、それはもう応援するしかないでしょ、と。復帰戦もテレビで観ていました。私が復帰したときはブランクが1年。それでも本当に大変だったのに、大ちゃんの場合は4年も空いています。よく決断したなと思いました。
私も休養中は復帰するかどうか本当に悩みましたね。体は元気だったので、まだ滑れるのに辞めるのはどうなんだろう、やりきっていないのではないかと思って。でも選手として復帰するからには試合に勝たなくてはなりません。
オリンピックにだって出たい。そこまでまた頑張れるのかな、とか色々と考えましたね。でも最終的には試合が恋しくなり、もう一度リンクに戻る決断をしました。
大ちゃんにはとにかく納得するまで頑張ってもらいたいです。自分の中で「スケート人生、やりきったな」と思うところまで滑って欲しいですね。サポートしてくれている周りの方にも幸せを与えるような滑りを見せてほしいです。
2018年最後の公演は島根。
10月は福島県と神奈川県・相模原で公演を行いました。福島公演では、8月の震災復興イベントでお会いした子どもたちがボランティアとしてツアーを手伝ってくれたんです。みんなと再会できてとても嬉しかったですし、力を合わせてツアーを成功させることができて良かったです。被災された方々もたくさん観にきてくださり、笑顔で手を振ってくれて、私も元気を貰いました。
公演中はメンバーみんなで温泉宿を借りきって泊まったんです。ゆったりとくつろぐことができて最高でしたよ! お食事もとても美味しく、大満足。全員大喜びでした。
今年は残すところあと1公演。はじめて島根に行きます。本当にあっという間です。これまで色々なハプニングもありましたが、よくここまで乗り越えてこれたなと、みんなの頑張りのおかげだと思っています。