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浅田真央 私のスケート愛(8)
「忘れられない1日」

posted2019/01/22 08:00

 
浅田真央 私のスケート愛(8)「忘れられない1日」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

大勢の観客が見守る中、メンバーからプレゼントを受け取る浅田真央さん。左から3番目がマラさん。

text by

浅田真央

浅田真央Mao Asada

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

 雑誌『Sports Graphic Number』で浅田真央さんが、新しい形でスケートと向き合う現在の思いを綴った隔号の連載『浅田真央 私のスケート愛』。
 2018年3月から現在も連載中のコラムを、NumberWebにて特別に公開いたします!
(2018年10月11日発売『Sports Graphic Number』963号掲載)

 9月22日から2日間の山梨公演、メンバー全員で成功させることができました。この公演にはいつもとまた違う思いがあったので、無事に終わりほっとしています。

 9月8日の埼玉公演中に、(浅田)舞とマラ(ガンスフ・マラル・エレデン)がぶつかり、2人とも怪我してしまったんです。正直、山梨公演には出られないかもしれないと思っていたのに、2人とも痛みを我慢しながら頑張ってくれて感心しました。

 舞はまだジャンプができる状態ではなかったので、ソロプログラムの『シェヘラザード』は、無良っちとエルニが滑る『ノクターン』に変更しました。突然決まったことで、負担も大きかったはずですが、何の問題もなく綺麗に仕上がりました。

 とても心配で不安な出来事でしたが、これを乗り越えることができて、チームの結束力がまた一段と強くなりました。こういった事故の責任は、ツアーの座長である私にもあると思っています。

 これからも公演は続いていくので、皆に声をかけて気をつけなくては、と改めて身が引き締まる思いですし、責任感が一層増しました。私自身も十分注意していかなくてはいけません。といっても、私は今まで大きな怪我はしたことがないので、大丈夫かな!

 山梨公演では一生忘れられない最高の思い出ができました。公演最終日、一通りプログラムが終わった後、サプライズでメンバーと観客の皆さんに誕生日をお祝いしてもらったんです!

「いつの間に準備したの?」ってびっくりしましたし、本当に幸せでした。

20代になってから涙もろくなった。

 私は5歳からスケートを始めて、これまでの23年間、ファンの皆さんやスケート仲間、家族、コーチ、周りの皆さんの支えのおかげで競技を続けることができました。本当に皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

 サプライズではメンバーみんなから、お祝いのビデオメッセージを頂きました。会場内で上映してもらったのですが、もう感動して涙が止まらなくて。20代になってから急に涙もろくなってしまったんですよね。でも、そんなしんみりした空気の中、エルニのメッセージが強烈で(笑)。

「大勢いる中で、強く輝く光の中に、苦しみも悲しみも力に変えて笑ってるあなたがいた。親しい人、愛しい人、頼もしい人、あなたの思い出が私を生かす」

 というメッセージを貰ったんですけど……。その喋り方がなんだか面白くって、笑ってしまい、内容が全然頭に入ってこなかった(笑)。個性豊かなメンバーに囲まれて、私は本当に幸せ者です! 28歳もきっとスケート漬けの一年になると思います。

【次ページ】 モンゴル出身の頑張り屋さん。

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浅田真央

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