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浅田真央 私のスケート愛(5)
「個性的なスペインの男の子」

posted2019/01/19 08:00

 
浅田真央 私のスケート愛(5)「個性的なスペインの男の子」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ツアーでも、浅田真央さんとエルニは息の合った滑りを見せた。

text by

浅田真央

浅田真央Mao Asada

PROFILE

photograph by

Takuya Sugiyama

 雑誌『Sports Graphic Number』で浅田真央さんが、新しい形でスケートと向き合う現在の思いを綴った連載『浅田真央 私のスケート愛』。
 2018年3月からご好評いただいている連載を、NumberWebにて特別に公開いたします!
(2018年7月19日発売『Sports Graphic Number』957号掲載)

 6月の長野公演後は、リフレッシュするために、ひとりで長野の知人の所へ2日間旅行に行ってきました。5月の新潟公演の後は、少し休んだらまたすぐに練習というスケジュールでなかなか疲れをとり切れなかったのですが、今回は自然に囲まれてしっかり休息をとることができました。

 散歩をしたり、美味しいものを食べたり、カフェに行ったり、読書をしたり……。寝たいときに好きなだけ寝て、とにかく自由気ままに過ごしました。川の流れる音が聞こえてくるような、マイナスイオンたっぷりの場所でのんびり過ごせて最高でしたよ。こういう時間は本当に大切です。

 将来は自然に囲まれたところで、自給自足の生活をするのが夢なんです。昔から山に行くとリフレッシュすることができます。疲れが溜まると緑を欲する感じがして、「森に帰りたい……」なんて思うんですよ。

 今回もツアーの後はなんだか森に呼ばれている気がしたので(笑)、行って来ました。将来もしここで暮らしたら? なんてことも想像しながら過ごしていました。徐々にそんな穏やかでゆったりとした生活に近づいていけたら理想的ですね。

偶然再会した、19歳のスペイン人。

 前回の連載ではツアーを支えてくれている女子2人をご紹介しました。今回お話しするのは、19歳のスペイン人の男の子、エルネスト・マルティネス君(エルニ)です。

 エルニとは本当に偶然の巡り合わせで出会いました。たまたま知人に、ツアーの最後のひとりの男子メンバーを探している話をしたら、「上手な子を知ってるよ」って教えてもらって。その男の子はちょうど日本の大学を辞めてスペインの大学に帰るところだと聞いたので、すぐにその知人から連絡をとってもらい、オーディションに来てもらいました。

 そうしたらなんと、私の現役時代の曲を全て踊ることができてびっくり! とても綺麗な滑りを見せてくれたので、すぐに一緒にやりたいと言いました。

 エルニは昔から私のファンでいてくれて、実は以前にスペインで1回会ったこともあるんです。でもまさか日本に来ているとは思わなかったですし、驚きました。もし私があの時知人にツアーの話をしていなかったら、こうやって一緒に滑ることはなかったかもしれない。そう考えると本当に素敵なご縁ですよね。

【次ページ】 滑るのを辞めたくないと思った。

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浅田真央

フィギュアスケートの前後のコラム

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