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<奇跡の花は散らず>
宮間あやが語る「なでしこ世界一」
posted2019/01/01 17:00

W杯優勝後という難しい時期に主将を務めた宮間は、国際Aマッチ通算162試合出場で38得点を記録。
text by

西川結城Yuki Nishikawa
photograph by
Getty Images
あの年、悲しみの日本に奇跡の花が咲いた。「なでしこ」は一躍、競技の枠を超えた。
だが、彼女たちはその渦中、葛藤を抱きながら戦っていた。澤穂希から主将を引き継ぎ、最も重圧を背負ったであろう背番号8。表舞台から姿を消していた彼女が口を開いた。
だが、彼女たちはその渦中、葛藤を抱きながら戦っていた。澤穂希から主将を引き継ぎ、最も重圧を背負ったであろう背番号8。表舞台から姿を消していた彼女が口を開いた。
「恐怖ですね。ロンドン五輪後の銀座のパレードで大勢の方々に喜んでもらったあの時だって。正直、充実感と達成感を上回る、重圧があった。『ここからどんな世間の渦に飲み込まれていくんだろう』という。だから、W杯優勝後は手放しで喜ぶことはもうなくなりました」(宮間あや)
