Sports Graphic NumberBACK NUMBER

いきものがかり水野良樹が綴った
「集牧」と「長い旅」について。

posted2018/12/10 07:00

 
いきものがかり水野良樹が綴った「集牧」と「長い旅」について。<Number Web> photograph by ☆☆☆

2年ぶりの活動再開となったいきものがかり。3人の活躍に心躍る人は数多い。

text by

水野良樹

水野良樹Yoshiki Mizuno

PROFILE

photograph by

☆☆☆

2年間の「放牧」を経て、「集牧宣言」。
活動を再開し、紅白歌合戦にも出演する
いきものがかりの水野良樹さんは、Numberに、
「Who is a dreamer?」と題したエッセイを
4号に一度、連載しています。今回は、
967号掲載の一文を、特別に全文掲載します!

「集牧」となった。

 所属するいきものがかりが活動再開を宣言した。約2年前「放牧」と題してグループの歩みを止めたときも、この誌面でグループについて書いていた。

 だからやっと帰ってきたのに何も書かないというのもそれはそれで気持ちが収まらない。そんなわけで今回もグループの話から始めることをお許し頂きたい。まさに「恥ずかしながら帰って参りました」と言う場面か。

 改めて、2年である。仮にスポーツ選手に置き換えたら2年のブランクとなれば軽いものではないはずだ。筋力は衰え、それをトレーニングで取り戻せたとしても、実戦感覚や勝負勘はそう易々と戻ってくるものではないだろう。

 プロ野球のバッターだって2年間も打席に立たず、向かってくる実戦の速球を体感していなかったら、すぐに結果を出すことは難しいはずだ。2年という期間はぼんやり過ごしていたら確かにあっという間だけれど、決して短いとも言えない時間だ。

アスリートほどではないが。

 アスリートほどではないにせよ、ミュージシャンだって観客を前にしたステージ(実戦)から長いあいだ離れたら舞台感覚を失うんじゃないかと、それなりに恐怖がある。おまけに人気商売でもあるから世間に忘れ去られたら元も子もない。

 素晴らしいアーティスト、素晴らしい楽曲は日々絶えずたくさん世に出ていくわけで、意気揚々と帰ってきたら誰も待っておらず「あれ? お呼びでない?」となっても別に不思議ではない。だからあえて歩みを止めて自分たちの活動に区切りと変化をつけようとしたこの期間は、それなりの勇気と覚悟を持って踏み出すものだった。

 今は無事に戻ってこられてホッとした気持ちと、この時間をとる決断をしてやはり良かったなと思う気持ちが大きい。

【次ページ】 実はずっと実戦のマウンドに。

1 2 3 NEXT

この記事にコメントする

利用規約を遵守の上、ご投稿ください。

いきものがかり
水野良樹

他競技の前後のコラム

ページトップ