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<サブ3.5ライターも納得>
本気で走るなら、やっぱり「ターサー」を履く。

posted2018/10/18 11:00

 
<サブ3.5ライターも納得>本気で走るなら、やっぱり「ターサー」を履く。<Number Web> photograph by Shiro Miyake

初代ターサーを手にする上福元史隆さん(左・アシックス パフォーマンスランニングフットウエア統括部開発部材料開発チーム)と筆者

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柳橋閑

柳橋閑Kan Yanagibashi

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Shiro Miyake

日本人の足に合わせ、1983年に生まれたアシックスの「ターサー」。ランニングシューズ最高峰の「ターサー」シリーズの開発者に、サブ3.5ランナーでもあるライターがあれこれ聞いちゃいます。

 ターサーシリーズ(以下ターサー)といえば、市民ランナーにとって「速さ」の象徴。履きこなすには、相応の走力が必要だと言われ、ちょっと敷居が高いところもある。それでも、いちど履き始めたランナーの多くはターサーの虜になり、こだわって使い続ける。筆者もそんなランナーのひとりだ。

 初代ターサーがデビューしたのは1983年。以来、35年にわたってランナーの足を支えてきたことになる。移り変わりの激しいランニングシューズの世界で、これほど息の長いモデルもない。なぜターサーはランナーを惹きつけるのか? 速さの秘密はどこにあるのか? 神戸のアシックス本社を訪ね、開発者の上福元史隆さんに話を聞いてみることにした。

35年でターサーは確実に進化を遂げてきた。

ターサー担当者の熱量はすごい。

 上福元さんがターサーの開発担当者となったのは2006年のこと。すでにターサーが不動の地位を築いていた時期だった。

「すでに完成されたシューズだったので、担当になった当初は、自分にできることがこれ以上あるのかという感じでした。歴代の担当者のところをまわって、それぞれのモデルをどういうふうに開発していったかを聞くことから始めたんですけど、ターサーを作ってきた人って熱量がすごいんですよね。変えなければいけないんですけど、変えてはいけないとも言われる。社内でもちょっと特殊なシューズで、そこを理解するまでが大変でした」

 たとえば、フラッグシップモデルであるターサージャパンは2000年の発売以来、まったく変わっていないように見える。だが、じつは細かな改良がたえず加えられているのだという。そのひとつが、デュオソールという靴底についている粒々の素材だ。これが地面を噛んでグリップ力を生み出すのだが、上福元さんはその形状に工夫を加えてきた。

「以前は形状が小さく削れやすかったので、僕が担当になってから耐久性重視で丸く大きな形状に変えました。でも、そのあとユーザーに話を聞くと、今度はちょっと滑りやすくなったと言われました。そこで耐久性とグリップ性を両立させようと試行錯誤した結果、いまのテトラポッドのような形になったんです」

【次ページ】 秘伝のタレのようなラスト。

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